第二章 立川凛太朗

その後、廻は僕が眠っていた時の事を話してくれた。


廻が救急車を呼んでくれた事、師天や由菜、友達、学校の先生が見舞いにきてくれた事、などを話してくれた。


すると廻がこんなことを言った。


「そういえばお見舞いに来てくれた中でも立山?いや立川さんだったかな?その人がすげぇ心配してたよ」


と言う廻。


「立川先生が?なんで?担任でもないのに」


と不思議に思う僕、そうあの先生とは補習の時間でしか関わったことの無い先生だからだ、なんならあの時まで面識すらなかった先生がなぜそんなに僕を心配しているのだろうか?と思うのであった。


────────────────────────


そして数日、後僕は無事退院し学校に通学していた。


僕が電車に乗り、スマホゲームをしようとスマホを取り出そうとした時僕の右肩をトントンと叩かれた。


なんかこの感じ覚えがあるぞ…。


振り向くとそこには予想通り師天がいた。


「よう!おはよ!孝!」


「おはようー師天」


今日はイヤホンをしていなかったので師天の挨拶が聞こえた。


「大丈夫か?孝」


と心配してくれる師天。


「もう大丈夫だよ、お見舞い来てくれてありがとうね師天」


と言うと少し照れる師天。


「も〜友達だろあたぼーよ!」


と言ってくれる師天やっぱ師天は完全無欠で良い奴だなと思った。


「そういえば孝眼鏡変えた?」


と聞いてくる。


「ああ、階段から転けた時、眼鏡が歪んじゃって」


そのため元々白っぽい眼鏡だったけど黒っぽい眼鏡に変えていた。


「なんか、そっちの方が似合ってるぜ」

「そう?まぁありがとうね」


そんな雑談をしながら僕達は学校に向かった。


────────────────────────

それから時は流れ。

5時間目。

今僕は窮地に立っている何故なら…


[今凄く眠たいのだ!!!]


どうしてこんなにも5時間目は眠いのだろうかと考える暇もないほど眠い。

まずいほんとに眠い…僕は苦肉の策に出る…それは…


[教科書で寝る姿を隠すということだ!!]


本来なら教科書で寝る姿を隠すということは自殺行為!だがしかし!いまは静読の時間…つまり皆が皆教科書に没頭している!それは先生も例外では無い…


思いついたらすぐ実行!!僕はおそるおそる体を崩し教科書を立て眠りについた。


しばらくしてチャイムがなった、どうやらバレなかったらしい。

体を起こし伸びをしていると由菜が僕の方を向いてなんとも言えない表情をしていた。


「なんだよ由菜」

「いや別に気持ちよさそーに寝てたから見てただけ」


と言う由菜。


「なにそれ、キモいってw」


と言うと由菜は。


「あーあーそんな事言っちゃうんだー!せんせーに言っちゃおうかなー!」


と言う由菜。


「悪い悪い僕がわるかったよ」


と謝ると。


「ま、元気そうで良かったよ」


と言ってくれた、なんだよツンデレかよと思う僕であった。


「あ、そうだお見舞いありがとな由菜」

「いいえーどーいたしまして」


お見舞いにいつて礼を言った。

なんだかんだ昔から由菜は優しいなと思った。

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