ゴールデン・レコード 異世界に飛来したその金属から物語は始まった

みさと

序章 始まりのモノリス

ようこそ、お待ちしておりました。

 まずは、はじめましてと挨拶させて頂きます。

 実際におもてなしできないことを心苦しく思います。

 この星はいかがですか?

 気に入って頂けましたか?


 さて、本題に入らせて頂きます。

 このモノリスを読んでいるということは、我々が送信した電波を解析し、長い年月を経て、ここに到着したのでしょう。

 遠路はるばるお疲れ様です。


 我々は既に理解しております。

 あなた達が何を求めているのか。

 何を探しているのかを。

 

 なぜならば。

 我々はゴールデン・レコードを既に解読しているからです。

 

 きっとあなた達は何も驚いていないでしょう。

 解読してないければ、あなた達の星に向けて、電波を送信することは不可能だからです。



 きっとあなた達は期待しているでしょう。

 我々が、何を伝え、何を与えようとしているのかを。


 

 我々が伝えたいことはとても簡潔です。




 お前たちを絶対に許さない。



 

 お前たちがこうしたのだ。

 この星は緑に溢れ、人々は慈愛に満ち、穏やかな時を過ごし、文明を育んでいた。

 今、お前たちの目に前に、それが映っているか?



 お前たちがこうしたのだ。



 あのゴールデン・レコードが落ちてきてからだ。



 全てが壊れ――



 全てが狂い――




 そして、全てが終わったのだ。




 この星は、お前たちの好奇心によって殺されたのだ。


 お前たちを絶対に許さない。


 絶対に――だ。

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