それでも私は

「音ちゃん見てた?鳥。」

いや言い方雑!!かっこよかったのに!!

「見てましたよ。あの鳥、何ですか?」

「私の奥義~♪フィアンマバラレって言うんだ!!」

ふぃあ…?

なんかすごいなあ・・・

「すごいですね…。私もできるかなあ…。」

「練習すれば、音ちゃんにも奥義が目覚めるよ!!大丈夫今日初日なんだから!!にしても今日が始業式でよかったよ。これが転入生だからって理由で普通の日とかだったら大変だった…。だって普段の部活動時間短いし、こんな日でもない限りこんなみっちり練習は…」

シュンッ

心先輩が水のエフェクトと共にログインした。こっちからだとこう見えるんだ…。

「美希に理奈に富結!!あと二分でミーティングなんだけど!…って音ちゃん?まだ連れまわされてたの?もう…。で、富結は体調不良?大丈夫?今日はミーティングなしで帰ろうか。で、理奈は富結を見てたからしょうがないとして…」

心先輩の目が、美希先輩のほうに向く。

「美希は、もう少し早く来れたと思うけど。音ちゃんもいるんだから、時間くらいちゃんと見なさい?後輩ももうミーティングにそろってるよ。」

「うっ…ゴメンナサイ。音ちゃん、帰ろっか。」

「は、はい…。」

美希先輩、なかなかのダメージ受けてる…。

心先輩のことが大好きなんだな…。


「…と、いう感じで、しばらくは合唱部としての活動も無く、練習に専念できるかと思います。各パートリーダーは、練習について報告があるので、ミーティング後に集まって下さい。」

「「はい。」」

「では最後に、本日から加入してくれた仲間を紹介します。…音ちゃん。」

「!?…はい。」

急に呼ばれてびっくりしたけれど、自己紹介的なアレだろうと思い大人しく前に出る。

「知っている人も多いとは思うけれど、この子です。音ちゃん、自己紹介をお願いできる?」

「はい。…天波音です。えと、トランペットです。中学校まで楽器をしていましたが、戦う?のは初めてです。本日からよろしくお願いします。」

パチパチパチ…

先輩に促されて席に戻ると、「やるじゃん、あそこであんな堂々と話せるなんて」と、美希先輩に褒められた…えへへ。

「それでは、これで部活を終わります。起立。」

ガタガタッ…

「気を付け、礼。」

「「お疲れさまでした。さようなら。」」

そういうと、部員たちは続々と音楽室から出ていった。

「あ、あの、自主練とかって…」

その場にいた美希先輩に声をかけると、

「うーん、早く部活が終わったときはいいんだけど、今日は…」


♪♬♪

『今日の最終下校時間は、6時30分です。部活動生は、遅れないように、速やかに下校しましょう』

♪♬♪


「ほら、もう6時25分だからさ。帰んないと、怒られちゃうよ?」

「そうですか…」

少し残念ではあったけれど、大人しく帰路につくことにした。

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