嘘告白を友人にしたら本気にされました。

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第1話

「三原。それで今日は何の用?どっか遊びに行くの?」


そう言って首を傾げているのは、碓氷美薫。彼女は綺麗な黒髪を長く伸ばした可愛らしい女の子だ。俺達は中学一年の時、隣の席になったことからなんとなく話すようになった。話している内に、自分達にはゲームという共通の趣味があったことから、次第に仲が更に良くなっていき、いつの間にか休日にも一緒に遊ぶほどの仲になっていた。


そして高校の受験が終わり、中学が終わった後の休みにも俺は頻繁に彼女と遊んでいた。そして今日は4月1日。エイプリル・フールだ。俺は去年のエイプリル・フールにコイツに俺のことを好きな女の子がいると騙された。その時俺が少し本気にしてしまったことでコイツは爆笑していた。


純情な男子の心を弄びやがって、、、と思った俺はその時からある計画を立てていた。それは次のエイプリル・フールにコイツに嘘の告白をしてやろうということだ。別にただの冗談でしかないが、コイツの困惑する姿は見れるだろうと思ったのだ。


「今日は大事な話があるんだ。」


俺は彼女を事前に決めた計画通り、彼女を公園に呼び出した。そして、全てはこの時のためだ。


「大事な話?なに、急に改まって。」


俺は深呼吸をする。いくら嘘だと言っても、人生初の告白であることには変わりない。一応、俺はコイツを多少意識はしている。そりゃあ何年も一緒にいる女の子だったら尚更だ。だが、そんなことコイツは一ミリも思ってないだろう。どうせ断られるというか見破られるだろうと緊張をなんとか払拭して俺は言った。




「…ずっと前から好きでした。付き合ってください。」


俺は言い切ったあと、内心ニヤニヤしていた。コイツは今、急に俺に告白されて戸惑っているだろうな。まあコイツのことだから、すぐにどうせエイプリル・フールだからでしょ!嘘が下手だねー!とか煽ってきそうだけどな。


俺はそう思いながら、彼女の顔を見ると、彼女は耳を赤くして俯いている。


「碓氷?」


どうしたんだ?と思った俺は咄嗟に彼女の名前を呼んだ。そうすると彼女は小さい言葉で呟いた。


「……はい。」


「え?」


なんて言ったのか理解できなかった俺は聞き返してしまう。彼女は顔を上げてこちらを見た。顔は真っ赤になっており、もう一度言った。


「はい。こちらこそ…よろしくお願いします、、、」


いつもの彼女とは想像も出来ない言葉に俺は思わず固まってしまう。何で?なんかokされたんだが?もしかしたらこれも嘘かもしれない。きっとそうに違いない。


碓氷は恥ずかしそうにしながら俺から目を逸らした。おい、嘘だと言うなら今のうちだぞ。だが、彼女は一向に口を開こうとしない。


まさか、本当に——


嘘告白が本気にされてしまったのか!?






◇◆◇


「落ち着いたか?」


嘘告白が受けいられてしまってからしばらくした後、俺はとりあえず真っ赤な顔の彼女をベンチに座らせ、近くの自販機から水を買ってきて彼女に渡した。


「うん。なんとか、、、それにしても酷いよ!急に告白するなんてさ。しかもなんで今なの?別に中学の時でも良かったのに。」


実はエイプリル・フールの嘘だから。と言えたら良かったんだが、流石にそれを言ったら殺される。彼女のことは恋愛対象ではあったが、急に俺の彼女となったことに自分でも困惑している。だが、何か言い訳を考えなければ。


「…中学の奴らに聞かれたくなかったんだよ。ごめんな。この中途半端な時期で。」


俺がそう言うと彼女は少し怪しむ様子を見せたが、すぐにやめた。


「本当に?まあ、別にいいけどね。私達がこうやって付き合えたなら。…じゃあこれからどうする?彼氏の三原君♪」


彼女がやっと元気を取り戻したと思ったら、俺に上機嫌で話しかけてきた。俺の彼女となったことで彼女は嬉しそうだ。全然その気は無いと思ってたのに、、、


「…これからどうしようかね。彼女の碓氷さん。」


俺が本当にどうしようか迷っている時も彼女は笑顔だった。







—————————————————————


え?エイプリル・フールに1日遅れだって?

そうっすね(適当)

そういえば昨日エイプリル・フールだったな。と思って書いたネタ適当作品です。

Q 続けるの?

A 知らん!





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