条件決め

(ダメだ思いつかない。何か良い物があればと思うけど正直先に出た2つで充分な気がする)

ゼラは数分考えるが思いつかない

ルナルールスはもう決めてある


「残り5分」

「無いなら無いでいい」

「それでもありだよ〜」

「いや、決めました」


ゼラは紙に条件を書く

ルナルールスの提示した条件は自身の保護

ゼラの提示した条件は魔物の情報提供


「私は〜あんまり知らないよ。彼らが何処にいるかなんて分からないし生存しているのも何人いるか分からない。アルドーラは生きてると思うけど」

「アルドーラ?」

「ここから先は成立したら」

「自身の保護というのは? ダンジョンの保護とは何が違う」

「もし私がダンジョン内、外で危険に遭遇した時助けて欲しいって話、さっき言ったアルドーラ相手は勝てないし」

「分かった。その場合は援護しよう」

「良いのか?」

「協力関係を結ぶなら本人の保護は必要だと思ってな」

「なら成立で」

「成立したなら聞くが先程言ったアルドーラは何者だ?」


条件が成立してすぐに情報を聞き出す


「えぇっと、龍種の最上位に君臨する重力の異能を持つ魔物、魔物の中でも数体しかいない最上位でかなり強い。ええっと龍種自体魔物の中だと結構強いんだよね」


アルドーラについて説明を始める

最上位、魔物の中でも強い魔物の総称

真髄に至ったレイと同じ異能を持つバルフェリアがその最上位に君臨する


「龍種……それは紫色の龍か?」

「そそ、紫色……なんで知ってるの?」


言っていない情報をレイが言った事に驚く


「であればアルドーラは死んでいる」

「もしかして君倒したの? あの化け物を?」

「正確には私では無い。私の体の主導権を奪ったバルフェリアが戦い倒した」

「真髄に至ったなら勝ち目はあるけど……わぁお、アルドーラが負けたんだ。へぇ凄いなぁ」

「数体かあと何体残っているのやら」

「アルセス以外だと3体! は確認取れてるって話だよ〜。ただ今何処にいるか分かってない。後こっちに来た最上位は分かっている限り既に2体は死んでる」

「それはアルドーラとバルフェリアを抜いての話か?」

「うん、そうアルセスが言うには大災厄? の時に死んでるらしい。話によると炎の異能者と相打ちになった? って聞いた」

「あいつがか」

「最上位2体と相打ちなんてどんな異能なんだろうね〜、炎って在り来りな異能だけど」

「彼の異能は特殊ではあったからな」

「へぇ……まっその話は後にしよう。先に条件後2つ」

「次は私」


天音は直ぐに書く

ルナルールスの提示した条件はアルセスの保護及び決闘

天音の提示した条件は防衛協力


「防衛協力……それって奪還とは別物?」

「支配した魔物を都市付近に寄せないようにして欲しい。こちらの危機の時に援護して欲しい」

「成程、確かにそこの覇王が決めた条件は魔物を集めない事、確かに成立しても条件の範囲で可能、悪くないけど」


支配した魔物の視界を共有する事が出来る

支配した魔物を辺りに散らせる事で周囲の警戒をしていた

もしこの条件が成立したらそれが出来なくなる


「うーん」

「考えてていいけどそっちの条件のアルセスってあの魔物だよね?」

「紳士風の魔物」

「恋歌が遭遇した人型の魔物で間違いない。保護は分かるが決闘とはなんだ?」

「昨日アルセスは強い存在と戦いたいんだよ。だから誰にも邪魔をされずに強い人物と決闘がしたいんだって」

「こちらに得はあるのか?」

「うーん、あっ! そうだこの条件が成立したらアルセスが人間を襲う事は絶対に無い」

「決闘の相手に指定はあるのか?」

「真髄に至っている事」

「ならば私が相手になろう。奴の異能については知っている」

「馬鹿か、お前が負けた場合こちらの戦力は大幅に減る」


騎士団の戦力は英雄が大半を補っている

1人でも欠ければその戦力は大幅に減ってしまう


「分かっている。しかし、いずれ戦わねばならない。決闘ならばこちらにも勝ち目はある」

「確かに〜乱闘よりはマシかもね。それじゃ成立、次最後」

「俺だな」


葉一に紙が渡される

ササッとペンを走らせて書く

ルナルールスの提示した条件は契約の魔物の捜索協力と見つけた場合の保護

葉一の提示した条件は人前に出ない事


「人前に出ない事?」

「お前は配信で姿が出ている。一般人にもその姿は見られているからな。人前に出れば混乱を招く恐れがある」


魔物が人前に出れば混乱を招くのは間違いない

そうなった時不安定なこの都市は崩れかねない

今現在それ程の危険な橋を渡っている


「言えば良くない?」

「魔物に恨みを持つ者は多い、いや殆どの人間はそうだ。人語を介する、話が分かるからでは納得はしない」

「人間って面倒くさいねぇ。確かに騙すメリットはある。けれど騙したと分かった時のデメリットもある。どちらを取るべきか、それはよく分かっている。別に信用して欲しいなんて話じゃない。協力によって得られる利益の為に利用し合う関係」


真剣な面持ちで語る

ゾクッと身体が震える


「人間は面倒だ、だがそういう生き物だ」

「まぁ良いよ。別に都市に用はないし面倒事は嫌い」

「そちらの契約の魔物の捜索協力と言うのは?」

「確か不戦協定の時に契約の異能があると言っていたな。その魔物か?」

「そう、彼女はね平和主義なんだよ。それと不戦の協定を結ぶには彼女の異能が役に立つ」

「聞いた事がないな」

「居ないか死んでるかじゃない?」

「その魔物はもう死んでいると言う可能性は無いのか?」

「彼女は人型で人語話せるからたぶんそもそも会ってない。こっちに来てはいると思うんだけど」

「そいつは強いのか?」

「異能無しでそこそこ強い龍種を叩き潰せるくらいには」


全員驚く

先程龍種は魔物の中でも強いと言っていた

その魔物に異能無しで勝てるのならかなり強いのだろう


「異能無しで……」

「龍種って強いんですよね!?」

「うん、結構強いよ。冗談抜きで私のダンジョンに居る魔物より強い」

「……それは相手にしたくないな」

「だから協力して欲しい」

「どんな姿だ?」

「真っ白で翼が6本生えてる人型」

「成程」


レイは紙に特徴をメモに取る

(分かりやすそう)


「それなら一目で分かりそう」

「そうですね。真っ白ですか」

「うん、真っ白、それで成立でいい?」

「あぁ、成立だ。これで終わりか」

「終わり、他は特に思いつかない」

「こちらももう無いな」

「それじゃ帰る! じゃあね」


基地を出てそのままダンジョンに帰っていく

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