喜ぶってなんだっけ…?

サプライズを貰った

目標を達成した

お小遣いを貰った

病気が完治した

褒めてもらった


僕には理解に苦しむ感情。

この感情は大人になってもよく分からない。


怒るってなんだっけ…?

物を壊されたから

勝負で負けたから

先輩や上司にムカついたから

自分の思い通りにならなかったから


僕は怒るのが苦手。

無駄なエネルギーは使いたくない。



悲しいってなんだっけ…?

大切な人や物との別れ

何も出来ない自分に対しての気持ち

なにかに影響されてその反動



僕には理解に苦しむ感情。

人前で泣くことは決してないから。



楽しいってなんだっけ…?

待ちに待ったイベントへの参加

誰かと笑いあう事

ちょっとした自分へのご褒美


僕は愛想笑いで乗り越えてきたこと。

誰かに合わせてずっとやってきた

対応にすぎない。



基本的に僕には感情というものが欠落しているわけでは無いけど…

それを表現するのは欠落していて…

と言うよりむしろ隠しててが表現的には近いのだけれど、

いつしかその隠すという行為が板についてしまって…

結果的にこうなってしまったが正しいかったりもする。


別に感情が分からない訳では無い。

人並みには一応あるし、それなりに傷付きもする。

むしろ 傷付く点については恐らく誰よりも脆く弱い。

何気ない些細な一言で、傷付いたりもする。

所謂、スルーが出来ないのである。


ために溜めた、むしろ、僕の場合は自動的に溜まってしまったその傷や痛みは…

ある日を境に目に見える《病気》と言う形で僕の目の前に姿を現したのが現状の事実である。

言われた事は、それを口にした相手の事は、忘れない、むしろ、忘れられない。

永遠に記憶の片隅、脳裏に張り付き、うんともすんとも言わず、ただ、僕をじんわりと攻撃してくるのである。


そして…

気が付いた頃にはもう遅い…


僕は、薬と注射、通院治療に頼る生活を余儀なく医師から通達され、そして、更に自制心などにコントロールが効かなくなっていく。

僕がこの人生で手に入れた物は…

薬、酒、タバコ漬けのボロボロの体と

過去のトラウマがこびり付いた脳と

それらを隠すすべのみである。


幸いに借金だけは無いけど…

比例して所持金もない。


別に長く生きるつもりも特にないし、

死のうと思っても死ねないし、

生きようと思っても疲れるだけ。


そうして 僕はぼんやりと思った…

《あっ… 消えてしまいたい…》と…

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