第9話 僕の死体

僕は死んだ。

間違いなく。


僕は横たわっている。

動くことはできない。

何故なら僕は死体だからだ。


僕の周りに餓鬼と仙人と夜叉がいた。

餓鬼は言った。

「こいつもう死んでるから、食っていいだろう」


すると仙人は言った。

「いいえ、この人は生き返らせましょう」


餓鬼が不満気な顔をすると、夜叉が言った。

「それならば、生き返らせてから食おう。その方が美味い」


「それは良い考えだ」

「賛成です」


そう言って仙人は僕を生き返らせた。

そして僕は、生きたまま餓鬼と夜叉に食べられた。

了 

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