超ショートストーリー
MUMUKO
ハンバーグ
香ばしい匂いがする。これはハンバーグを焼いているときの匂いだ。
私はハンバーグが大好物で彼も好きだ。週に一度は必ず食べている。私が作ったり彼が作ってくれたり、ハンバーグがメインのファミリーレストランに行ったり、どんな形であれ二人で一緒に食べている。
匂いで昼寝から覚醒した私は体を起こした。
「いびき、すごかったわよ」
起きたことに気がついた母が笑いながら言った。
私は分かっていながら訊く。
「今日はハンバーグ?」
「そうよ」
今度は優しく答えた。
私は母が作るハンバーグも好きだ。勿論、彼が作るハンバーグも好きだ。
でももう食べれないんだなと実感すると一緒に食べたあの日々が恋しい。
彼の味を思い出したら、ぐうとお腹が鳴いた。
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