第5話 出国前の手続きー犯罪経歴証明書

当然のことながら、海外に移住するとなると、手続きが煩雑だ。


今回初めて取得したのが、警察署で発行してもらう「無犯罪証明書(犯罪経歴証明書)」。この書類は、警察署に申し込みに行き、後日取りに行く、というものだが、厳重に封がしてあり、開封厳禁となっている。開けてしまえば無効になるとのこと。どうも5か国語((日本語、英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語)で書いてあるらしい。


私はこれまで警察に厄介になったことはないから、犯罪経歴はない、と書いてあるはずだが、中身が見れないので想像がつかない。


しかし、開けるな、と言われると中身がみてみたい。浦島太郎の気持ちがよくわかる。でも開けると無効になるということは開封してしまうと、ビザの申請に使えない。今もらったばかりの厳重に封をされた封筒を日に掲げかざしてみたりしたけど、見えるはずがない。


ここはあきらめるしかない。封をしたまま、手続きへ回した。


後日、無事にビザが取れたと連絡があった。犯罪経歴書は問題なかったんだな。


しかしこれには後日談が。なんと、出発準備に手間取ってしまったため、犯罪経歴書の有効期限が出国前に切れてしまったのだ。仕方なく再度申請し、新しい有効期限のものを取得した。これは、ルクセンブルグでマンションを借りるときにも使うというので、手元に保管しておいた。


この犯罪経歴書、あれだけ開封厳禁と大きく注意書きが書いてあるのに、後日、自分の手で開封せざるを得ない状態になるとは思ってもみなかった。これについてはまた他のエピソードでご紹介予定。


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