第3話華麗なる陰謀

私は言葉を失った。意味が分からなかった。


「じゃあね!僕が君に殺されるまで!」


「えっ!?えっ!?ちょまっ!!??」


キキリは目の前から消えた。何も話が分からない状態でどこかに行ってしまっては訳が分からず放心状態になるのは必然でしょ!!??




―――三年後―――




あれから三年の月日がたった。


街は何の変りもない。そりゃそうだ、たった三年間じゃ何も変わらない


建物は進化しているわけもなく、宇宙船も来ることはなくなり、平和な日々が続いた


私はというと、髪を白色に染め、幽霊のせいか勝手に目の色が赤くなった。


そして自分の名前が思い出せなくなった。何も考えずに木を殴ったり、何か能力があるんじゃないかと自惚れて、鍛錬に励んだ。


名前を忘れたから名前を捨てた。そして新たに「安代幽」と、名乗ることにした。


私は一人称がいつの間にか変わっていた・・・・・




「安代隊長!任務はまだ続いています!レインボーブリッジの上で黄昏てる場合じゃないですよ!!」


 俺は、幽霊の仲間を求めて旅をしたんだ。それで何とか五人の幽霊を見つけて仲間にすることに成功した。


まぁ、何もできないままずっと彷徨っているなんてそんなもの好きはいないだろうな。


幽霊は大体が三年間で名前を忘れ、名前の存在すら記憶があいまいになっていることが多いらしい


俺は遅くに幽霊なったおかげなのか、はたまたずっと結衣に話しかけていたからなのか。


結衣?結衣って誰だ?誰だ?誰だ誰だ誰だ?思い出せない、思い出せない思い出せない!!


「隊長!!隊長!!」


叫ぶ声が聞こえるこの声は・・・・・幽二か?


「幽二です!!寝てるんですか!!起きて下さ―――い!!!」


「寝てねぇよ、ただ高い場所から遠くを眺めたかっただけだ。」


少し腹を立てて放った言葉は、とんでもない威圧感があった、思い出してしまった直後に話しかけられたからな、あぁ、思い出してしまったのだ、あの三年前の忌々しぃゴミ宇宙人の侵略から三年後、結衣は死んではいないが、その結衣は何者なのか全く思い出せないのだ。


そういえば、あの侵略してきた宇宙人と、なんか話した記憶が端っこに座っているような感覚がある。


――――――オクタグラム――――――    ん?


オクタグラムってなんだ?全く思い出せない。てか、今は任務の真っ最中だ、こんなことを考えている暇はない!!


「いくぞ!幽二!」「了解!!」


レインボーブリッジの上を走る、幽二は怖がっているなんでこんなとこ全速力で走れるん!!??バカなんですか!!?とでも思っているであろう。


「遅れを取るな、そうでないと、守れるものも守れなくなってしまう。」


そして俺は飛んだ、レインボーブリッジから東京タワー、東京タワーから東京駅まで。

深夜であっても東京は明るいもんだ。嫌になっちゃうぜ、ここまで賑やかしいとな


で、置いてきているが、幽二は大きく四角の形をした口を開けている、いわゆる唖然としているのだ。


あいつは一番弟子の癖に全然上達しないな、初めて稽古をつけてやったのに。


「隊長!!!!!!早すぎです!!レインボーブリッジから東京駅まで三歩って、おかしいでしょうが!!!???」


恐らく、十歩ほどかけてきたのであろう。まぁまぁ、すごいほうだ。


「修行したらこんなもんだ、今回は急ぎの依頼ではないから散歩感覚で飛んだけど、急ぎの場合は、レインボーブリッジから東京なんて四分の一すら範囲になんないぜ?」


「ええええええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――――――――!!!!!???????」


驚きすぎだ、もし人間の秘密部隊なら即刻解雇であろう、まぁ幽霊だから、同類にしか聞こえない、今回は化け物だから、寄ってきてくれたほうが嬉しい限りだ。




――――グァアアアァァァァァ!!!!!!!!!!――――




なんの声だと思うだろうが、化け物のお出ましだ、まだ生き残りの宇宙人のことを化け物と称している。


俺たちはこの生き残りの化け物の事を退治する軍隊のような役割をしている。


「さーて、隊長カッコつけちゃうぞぉ――――!!!」


「おぉ!隊長の実践を見れるなんて光栄です!!」


まぁ確かに、俺が戦うことは久しぶりだな。いつも訓練と実践を両立して戦闘を進めているからな


久しぶりになまってないか確かめるか


幽霊って、能力あるの?と、思う人も多いであろう。アニメや漫画の単語でこんな言葉を聞いたことがないだろうか。


『霊能力者』という単語を、普通は幽霊を殺す役割をしている。だが、この場合、霊能力を使う者は全員霊能力者と呼ぶ


さて、殺すか


「行きますよぉ―――!!」


姿は見えないが、霊能力は、人間界のものには左右されない。だから問答無用で撃ち殺していいのだ


「はあっ!!!!!」


声を荒げるとともに、周りに雷のような光が帯び、発射する。


―――ビビビビビビッッ!!!!―――


大きな声で電気の音がする、その光が消えたと同時に、気配はなくなった。


これが、幽霊世界最強の霊能力者 「安代幽」 の実力だ


                                     ―――続く―――

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