体系的な創作論~小説の基本からカクヨム攻略まで~

雨宮 徹

小説の基本

初めて執筆する方へ

 今回は初めて執筆する方の後押しをする回です。

 


 結論から書きます。

①まずは、一作品、最後まで書きましょう。下手でも大丈夫です。


②他人に見せて、評価をしてもらいましょう。まずは家族や友人から。


③自分の得手不得手を知りましょう。



 まずは①について。作品を書かなければ、何も始まりません。出来は置いておくとして、最後まで書きましょう。有名作家だって、いきなり名作を書けたわけではありません。スタートラインは誰でも一緒です。


 ここで注意すべきは、最初から名作を書こうと構えないことです。自分で自分を追い詰めては、作品を書ききる前に筆を折りかねません。もったいないです。最初はプロットくらいのものでも良いと思います。気軽にいきましょう。

 また、作品を書き上げることが重要なので、オチがなくてもいいのです。



 ②について。初めて書いた作品を他人に見せるのは恥ずかしいし、相当勇気が必要です。しかし、せっかく書いたのですから次につなげるために、まずは家族そして友人に評価してもらいましょう。


 知り合いに読まれるのが恥ずかしい場合は読むのを依頼せずカクヨムにそのまま投稿するのもありです。カクヨムユーザーは優しいので、暴言は飛んできません。むしろ、この方が気楽にいけるかも知れません。


 もし、読むことを依頼するときは「必ず一つはいいところ挙げて」と言いましょう。人と言う生き物は他人の粗探しや悪口を言うのが好きです。欠点は依頼せずとも向こうから言ってくれます。でも、どこかを褒めてもらわないと、「自分には才能がないんだ」となってしまいます。非常にもったいないです。



 ③ですが、人間誰でも長所・短所があります。例えば有名なミステリー作家が恋愛小説を書いたらどうでしょう? まず成功しないでしょう。例外的な天才も存在しますが。ですから、まずは自分の長所を伸ばしましょう。

 

 最初から無理やり欠点を補おうとすると、かなり時間がかかるか失敗に終わります。すべてが平均点を満たしても、どこか尖ったところがないと読者の心を揺さぶれません。


 また、短所は長所です。社会人の方は採用面接で経験があると思います。「短所を挙げてください」という質問を。その時正直に「自分は話すのが下手です」とは言いません。「自分は話すのが苦手ですが、聞き上手です」と答えるでしょう。それと同じです。短所も見方を変えれば立派な長所になります。何事もポジティブに、前向きに考えましょう。


 私の場合は、長編を書くのが苦手です。登場人物が把握しきれなくなります。比喩も苦手です。でも、長編を書きたい派です。そこで考えました。まずはショートショートや短編を書いて、そのうち長編も書けるように体力をつけよう、と。急がず焦らず、急がば回れです。

 


 三点を無理やりコンパクトにするのなら、「地道に行きましょう。千里の道も一歩から」です。花もつぼみを経てから、きれいに咲きます。我々も一緒です。焦らずゆっくりといきましょう。



 最後にこのエピソードを読まれた方へ。「こんな奴より自分の方が上手だぞ」と胸を張って執筆しましょう。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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