鬼か蛇か

 近所の一応公園と名の付く緑地のベンチで呆けていたらいつの間にか隣に知らない女がいて、明らかに生きている人間ではないだろう体温が伝わってくるのに冷汗が背中を伝うのを感じたのも恐ろしいことこの上ないのだが、それが見えるらしい物陰から飛び出してきた数回見たことのある気がする顔が年齢と恋人居ない歴イコールの俺の彼女を名乗った挙句最近の嫌がらせ行為を自白し始めて、あろうことかその手には包丁が握られていたので先にどちらの対処をするべきか、空回りする脳が決めあぐねている。

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