アルカエスト(スクウェア・1993年)
プレイ時期:2000年ごろ
ソフト入手:親戚からもらう
クリア状況:ノーマルモードのエンディングまで
おすすめ度:★★
*
電源を入れた直後の第一印象は「カービィの音楽だ!」であった。発売順としては後年になるが、すでにプレイしていた『星のカービィ スーパーデラックス』の音源にそっくりであるとすぐに気づいたのである。それもそのはず、開発はHAL研究所で、サウンド担当も同じ石川淳であった。
このゲームは一見するとアクションRPG風だが、経験値稼ぎやレベルアップの要素はない。表示上は経験値だが、実態は「得点」であり、一定量を稼ぐごとにレベルアップの代わりに残機が増える。アイテムはその場で発動したりステージ中に効果を発揮する形式であり、つまり成長やアイテム集めによる強化が存在しない。
パスワードコンティニュー式で、その章のタイトルがそのままパスワードになっている。つまり章ごとに開始時の状態が固定ということであり、この点からも成長や収集要素が存在しないということがわかる(……と思っていたのだが、実は段階別に複数のパスワードが用意されていた模様。強化アイテムを取り逃がすと次のステージに出てくるという救済措置があったりもするようだが)。
ステージをクリアするごとに精霊の力が開放されてゆき、溜め攻撃や必殺技(召喚獣)のバリエーションが増えていく。このあたりは複雑そうに見えるが、段階的に追加されるのでプレイヤーに対する負担が少ないあたりに配慮が見られる。
見下ろし視点のアクションゲームかつ、メインの攻撃手段が近接武器なので位置取りが難しい。ただでさえ進行方向にしか攻撃できないのが不便な上に間合いが重要、しかもこちらの攻撃を見て回避する敵もいるのでアクションはなかなかシビア。ライフも回復手段も少なめである。これがRPGのフォーマットなら経験値やアイテムを稼いで進むという救済措置もあるのだろうが。
仲間キャラはいるがオプション的な扱いで、ライフや食らい判定はない無敵キャラで、移動や攻撃は完全オートで操作はできないが、必殺技は任意のタイミングで発動させることが可能(主人公の技とは別カウント)。主人公の攻撃範囲が狭いので頼りになる。ステージごとに固定だが、最終面では好きなキャラを連れていける。
シンプルに完成度は高いと思うが、ゲームとしてはそれほど面白くなかったというのは正直なところ。全体的にアーケードゲーム寄りな作りで、何度もゲームオーバーになりながらストイックに遊びたい人には向いているかも知れないが、そう考えると取って付けたようなストーリーや、迷わせるような構造のダンジョンは蛇足でしか無い。 サウンドに興味があるなら星1つ追加といったところだろうか。
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