第3話

「安っぽい」の対義語は「やんごとない」とかだと思うけれど、「やんごとない読後感」は好みの言葉遣いでは無いし、このテキストのみでは抽象的すぎるうえに手がかりが少なすぎて、じゃあやんごとない読後感って何だよってのが読者諸君に伝わらないことが容易く想定されるので僕はもっと自分のイメージを的確に伝えられるフレーズを考えなければならないのだが、今日はそれを考えることに1日を費やした結果、「驚きと感動」という表現が割としっくり来たのだが僕は「驚きと感動」といった文言を帯に入れている小説作品は意識的に手に取ったり読んだりしないようにしているから、世間一般的な「驚きと感動」というフレーズの意味するクオリアと僕のイメージに合致した「驚きと感動」というフレーズは互いにホモニムであるだけで、全く別々のものを指し示している表現であると気付いたため、そして僕が意図する「驚きと感動」の文意はこの400字強では君たち伝えられなかったので、僕はまた別の表現を探さなくてはならない。

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