第21話 ガヤ王国での潜入開始
僕らは商人ギルドに着いた。
入る前にパトリが「あなた達、大人しくしていてね。キャロルは姫言葉を禁止。
二条とイケは目立たないこと。
王様への謁見のためよ。
目的の我が国ベルガル王国との同盟ができなくなるのよ。
わかった?私達は、ただの旅商人よ。」
キャロルが「分かっているわ。」
「そうね。国王、キャロルのお父様も成功を信じて下さっていると思うわ。
二条もイケもお願いね。」
「入るわよ。」
ギルドの中はザワザワとにぎやかだ。
僕らと同じ人型や獣の顔の獣人。耳の尖った、エルフもいる。さすが異世界。
多種多様の商人が集まっている。
イケが早速「二条、見ろよ。エルフだ。透明の透き通るような肌にグリーンの瞳。きれいだなあー。」
ついて行こうとする、イケ。
僕が止めようと手を出す前に
キャロルが「イケ、何をついて行ってるの!」っとイケの耳を引っ張って連れ戻す。
そういうことか。僕の仕事が一つ減ったな。
キャロルありがとう。
そんな僕の顔を見ていたのか。
パトリが「二条、ボーっとしない。行くわよ。」
パトリはギルドの窓口に行った。マンガと同じでギルドのお姉様方はみんな、可愛くて優しい。「どうなされました?」
パトリがあの全宇宙商人ギルドのステータスSSを見せて、ドンって干し芋をカウンターにおいた。「この干し芋の取引をしたいの。ここでお店を持ちたいのよ。いい物件は、ないかしら?」
ギルドのお姉さんは「これは珍しい、貴重な食べ物ですね。この商品はたくさんの国の方々から引き合いがあります。なかなか手に入らない商品です。
唯一、ベルガル王国の独占品です。
是非、紹介させてください。」
ギルドのお姉さんの話を遮るように、奥から男が「ギルマス。」
神経質そうなギルマスだな。僕はあまり好きではないタイプだ。
ギルマスはチラリと僕を見て
「まさかベルガル王国のスパイではないだろうな。ここのところ、我が国には商人を装って他国のスパイが入り込んでいる。王からのご命令で特にベルガル王国から新参者はチェックが厳しい。」
「あれ、さっきのお姉さん方。」
「門番のおじさん。」
「どうだ、ベルガルと違ってガヤ王国はいいだろう。ここには悪い商人はいないよ。なあ、兄貴。」
門番のおじさんがギルマスの弟?
僕らが騙された話をしてくれた。
ギルマスは、僕とイケをジーっとみて
「パトリだっけ?災難だったな。このガヤ王国の商人は騙したりしないぜ。
それにその干し芋は欲しい。ぜひ交渉を頼む。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます