第7話  異世界の敵国

イケが「パブロ、女?ってなんだ。」

パブロが苦笑しながら「プッ。イケ、本当に女子にふられ続けていたんだな。

スカウトのネット情報は時々間違った情報もある。おおよそ53%が正しい。フェイクは47%だ。膨大なデータから正しい情報を識別するのは難しい。優秀な僕でもたまに誤った情報をつかむこともある。異世界もかなりの数だ。もちろん異世界ごとにネット情報の確率は変わる。」

イケが「パブロ、僕の情報にはなんて記載されていたんだ。」

「女子へのふられ率38%。ただし覚醒後は魅了の力が発動され100%となるって書いてたぞ。

しかし実際は2%か?」

イケが「パブロそれは、違うぞ。まわりの女子達が見る目がないだけさ。」

パブロが「僕も大概女子には痛い目をあっているけど、イケの女子に対するパワーは凄まじものがあるな。僕だったら絶対めげるな。別の意味で尊敬するよ。」

僕は「パブロ、そうだよな。僕もふられ続けるのは無理だ。しかし不思議なんだよな。

男子には人気があるんだよな。イケは。

高身長、イケメン?そこは僕が上か。なんてハハハ。それに運動能力反射神経がハンパなくいい。」

パブロが「イケの覚醒能力は女子を魅了してしまう能力だ。人を乗っとる能力も破壊級に近い力だ。」

イケがニヤニヤしながら、「なになに、僕が天才だって?」

「ばーか。誰も言ってないぞ。」僕はイケをごっん。笑うイケ。学校と同じ調子だ。

「それでパブロ、もう少し僕らの能力とパブロがスカウトした騎士候補の任務のことを教えてほしい。」

「そうだな。ベルガル王国は今、敵国リプア王国から侵略を受けている。自慢ではないが我が国は異世界では名の通った大国だ。

リプア王国は資源に乏しい王国だ。しかし近年魔術とAIを組み合わせた技術で他の異世界を次々に支配下においていっている。二条やイケの世界でも極端な気候変動や自然災害が多発していないのか。もちろん、人為的要因もあるが、今起こっている現象はリプア王国による現象だ。彼らの見えない侵略方法の一つだ。」

イケが「そう言えば6月の雨、狂ったようでひどかったな。」

僕は「パブロ、僕らの世界も狙われているってことなのか。」

「そうだな。今は前準備ってところだ。弱ったところを叩く。これがリプア王国の侵略戦闘方法だ。」

「パブロ、僕らがここで戦うことは僕らの世界も守るってことなのか。」

「そうだ。」パブロが答える。

チラリ上崎の顔が浮かんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る