第5話 異世界到着
ベルガル王国に到着した。中世ヨーロッパ風の赤いレンガ造りの家々がたくさんあった。
「パブロ、きれいな町だな。」
「気に入ってくれたかい。」
町の中央にポンド、丸い噴水があり、その正面まっすぐにお城があった。重厚感のある白いお城だ。「お城もきれいだな。」
「お姫様でも住んでいそうだ。」
「二条、イケ、もちろん、姫様はいるぞ。」
「えー!お姫様かあー、テンション上がるな、イケ。」
「そうだな。僕らの世界にはファンタジー的なお姫様なんていないからな。」
僕はふっと上崎の顔が浮かんだ。上崎には『行ってきます』ぐらいは言いたかったな。
急に大きな声がする。
「騎士団長パブロ様、お帰りなさいませ。」
城の門番が敬礼する。僕らは門番、ゲート前のテレポーションステーションに着いた。
「二条、イケ疲れていないのか?」
「大丈夫。」運動神経のいいイケが反射で答える。
僕は少しボーっとしていたが「召喚転移、空間移動なんて、はじめてだから、興味津々だったよ。しかし、少し期待が外れた。もっと目がグルグル回ってすごいスピード感でって勝手に想像してたけど。意外と体感が無くて。飛行中の飛行機の機内と同じ体感だった。」
イケが「僕もそう。なんか飛行機になってるようだった。」
「じゃあ、二人とも合格。頼もしい。これからはじまる騎士の仕事は出張が多いからな。召喚転移、空間移動は重要だ。」
「出張?」
「騎士は出張するの?」
「仕事については後だ。」
だが、僕は騎士の仕事が気になった。何となく、剣で戦うなんてことは、なさそうだ。
「まあいっか。なんとなく軽いノリで来てしまったからな。」
「そうだ。目の前の面白い波に乗らない手はない。」
「そうだな。」
パブロが「二条、イケ、王様に謁見だ。」
僕らはハモリ「はい。」
僕らはパブロの後につづき広間に入った。
謁見の広間は広かった。奥に冠と赤マントの王様が座っている。
「イケ、本物の王様だ。」「横にお姫様もいる。」
「可愛いな二条。」「そうだな。」
パブロが耳元で「二人とも静かに。」
「王様、このもの二人が異世界、地球からスカウトして来た二条とイケです。」
王様がにっこり僕らに微笑んで。「今回は遠い地球より我が国を救うべく、騎士候補のスカウトに応じてくれて感謝している。敵のハッカーを見つけるためには、君達、地球の異世界人の力が必要だ。助けてほしい。」
調子のいい僕とイケは「はい。任せてください。」言ってしまった。
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