とりあえず一人カラオケ、かなあ




 ひたりぴたひたりぴた。電車の移動音がことさら大きく響く歩道橋を、力ない足取りで歩いては立ち止まりまた歩き出す。頭を占めるのは初給料の使い道。両親と祖父母への贈与金、貯金分、必要費は除くお金を、惜しげなく盛大に使いたい。立ち止まっては足元から全身に広がる電車の響きを受けて、呟いた。






(2024.4.25)


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