1章-1【出会い】

星崎和哉(セイヤ)

2004年8月22日産まれ

今年20歳になるニート、ニートとは言ってもたまには派遣でアルバイトしてお金を稼いでいるから自分ではニートとは思ってない。

でも傍から見たら、特に親に言わせれば

月の殆どを家で過ごしほぼ家に出ない奴はニート以外何者でもないらしい。

ただ外に出たったやる事がないし希望もないから何もしないだけだが自分なりの言い分ではある

親には言った事はないし言っても理解されることはないだろうから

そんな暇を持て余した僕がSNSをするのは寧ろ必然でらあったのだろう

特に何を求めてるわけでもないしなにかに興味があった訳ではないけどこの1人の世界で他の人達と繋がるには便利なツールだとしか思ってなかった

アカウントを作成してアカウント名を名前から取って『セイヤ』にした

安直で深い意味も面白みもないまるで自分の人生みたいで滑稽にすら思えてくる名前

ただ自分はそれでもいいと思ってる

SNSでよく見てたのは如何に自分以外の人間が幸せで自分が不幸かを誰かに聞いてもらえる

所謂病み垢というコミュニティをよく見ていた

そこには自分見たいに孤独で不幸な人間のような人が多くいそうだったので心地良かった。

その中で1人よく写真を上げている人がいた

アカウント名は『ルナ』それが彼女を知る初めての事になった。

彼女はプロフィールに08と書かれていたのでおそらく16歳?だと思われる

彼女もまた1人であったようだとSNSの内容を見る限りではそう伺える。

でも彼女は時折写真を上げていた

それは大体風景画で素人の僕が見ても中々綺麗なものであった

でも写真の殆どは夕暮れから夜それに明け方迄の物が多く日中のものはほぼなかった

それに何か陰のような物を感じ彼女が気になり始めていた。

でもいきなりDMに言って「貴方の事が気になります。色々教えてくれませんか?」なんて送られてきたら変人以外何者でもないだろうから

最初は写真について綺麗ですねなどの当たり障りないコメントに留めておいた。

そのうち彼女の方からもお礼のコメントを貰えるようになり

少しづつ打ち解けてそれ以外の事も話せるようになりだしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る