第2話 決断は一瞬後悔は一生
俺「いや流石に嘘だろ?」
玲斗「……本当だよ」
俺「だとしたらすぐに警察に……!」
玲斗「……無理なんだ」
玲斗「……ごめん」
俺「おい待っ……」
玲斗は俺から逃げるように入り組んだ路地へはいっていってしまった。探したが見当たらない。今すぐ警察に言うか?それともダッシュで学校に向かって先生に報告するか…
俺は反射的に学校の方へ向かっていた。
普段の2倍も長く感じられる通学路を走り息が途切れ途切れになりつつ職員室の扉を強くノックした。先生が何故か慌てた様子で扉を開ける。俺が言おうとする前に先生が言った。
先生「貴方、玲斗くんを見なかった?」
俺「玲…斗は……」
俺はさっき起きた事のすべてを話した。どうやら先生が言おうとしてた事とだいたい一緒で玲斗からしばらく学校には来れないと連絡がさっき入ってきたようで何かあったのではと俺に聞きたかったみたいだった。先生は俺の話を聞いて学校側ですぐ警察に連絡するから貴方はクラスに行ってなさいと言った。恐らく信じてくれないだろう。学校も警察も。
まぁ、その日の授業は全部いつもよりも聞いてなかった上、こんな事件がおきたから午前で学校自体終わったけど。予想はしてたが玲斗は来なかった。
俺はずっと考えていた。あの時玲斗を無理やりにでも止めれば良かったんじゃないか?もっと話を聞けばよかったんじゃ……後悔がとまらなかった。それに被害者が玲斗の叔父さん……?なんでそれを知ってたんだ?どこで知った?聞きたいことは無限に出てきた。
もはや俺は化け猫がどうでも良くなっていたのかもしれない。ただ玲斗は無事なのか…あいつに何があったのか…それを知れれば俺は何だって良かった。俺はそこで決心をした……いや、もう決まっていたのかもしれない。できる範囲にする。ただ、多少の危険が伴う事はするかもしれない。これからの行動は無意味かもしれない。それでも……。
俺は化け猫を追うことにした。
それと同時に思い出したくない「あの日」についても考えることにした。俺の両親の仲がめちゃくちゃになった原因の日を。
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