人工知能の迷宮に彷徨う

#001 TKG

僕はテーブルの角に卵を叩きつけた。

パキリと鮮やかな音がして、卵がひび割れた。中から虹色の液体が飛び出す。

無慈悲に指をひびに突っ込むと、ほのかに温もりを感じた。

そっと殻を開くと、中から黄色く光る目玉が現れた。

「こんにちは!」

光る目玉は甲高い声で叫んだ。

僕はそれを熱いご飯の上に乗せると、すぐさま醤油を垂らして混ぜ合わせ、一気に口に運んだ。