第4話 静かな喧嘩
これはお昼の時間の話。うちの学校は弁当を注文してる人は、土間の近くに取りに行くシステムだ。いつも私は広香と取りに行っている。だから今日も広香の方へと近寄っていった。
「どうしたのー?」
「どうしたのって、今日広香も弁当だよね?」
「うん、一緒に取りに行くってこと?」
今日の広香はなんか変だ。いつもも取りに行っているのに、今日はやけにとぼけたような口調で問いただしてくる。
「お腹すいたし早く取りに行こうよ。」
「へぇ、そんなに私と取りに行きたいってことぉ?」
広香よ、なんか変なスイッチ入ってないか??
「まぁ、とにかく早く取りに行こ」
「私と取りに行きたいってことだよねぇ?私とがいいってことー?」
まったく面倒くさいやつだ。広香の彼氏になる人なら大歓迎かもしれないが、私はこういうのは受け付けない。
「じゃあ今日はもう一人で取りに行くね」
「じゃあもう一緒に取りに行ってあげないんだからね!」
その後、一週間2人の間で沈黙が続いた。勝手に広香が勝手にはじめた喧嘩なんだけどなぁ。私悪くないよ……ねぇ。
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