何万回の夜を過ごしても忘れないような、愛してるを君に送るから
Yuki@召喚獣
プロローグ
実習から帰ってきたら彼女が浮気してた
何が悪かったのか、なんていうことはわからない。
もしそんなものがわかっていたとしたら、こんなことにはなっていなかっただろう。
疲れた頭で、それでも久々に彼女に会えると期待して、アパートのドアを開けた。
二人で住むには狭い学生向けのワンルームで、俺たちは二人肩を寄せ合いながら過ごしてきた。
俺と付き合い始めてから転がり込むように移り住んできた彼女。毎日一緒に過ごして、ご飯を食べて、テレビを見て、お風呂に入って、同じベッドで寝て。
そうやって過ごして、俺と彼女は二人の愛とでもいうべきものを育んできたはずだった。
それなのに……なんだ、これ。
なんなんだろうな、これ。
「い、イツキ……違うの! ねぇ、違うの……!」
久々にアパートに足を踏み入れた俺に飛び込んできた光景は、俺の彼女――
俺はそれを見て、心臓をギュッと握りつぶされたような痛みと、頭をハンマーで殴られたかのような衝撃で、ただただ何も言えなくて。
「結衣……お前……」
「ねぇイツキ! 本当に違うの! だからお願い! 私のこと見捨てないで! 何でもするから! ねぇ――!」
さっきまで肌を重ねていた男を突き飛ばして裸のまま俺に縋りつく結衣に、俺は――。
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