第5話 転生したらラスボスだったけど、変化があってうれしい

 そんなこんなで6年が経ち、家庭教師の教えられる範囲がなくなったので、これからは学園に…という展開を想像していたのだか、


「素晴らしいです!まだ9歳だというのにもう学園に入学できるレベルの学力ですよ!」


 3年しか経っていないのにこの世界の6年分の勉強を終えてしまった。


 まぁ所詮は(前世で言うと)小学校の範囲だから簡単なのだ。


「そうですか?さすがに3年も先輩の人たちには敵わないですよ。」


 なにせこの世界に来て初めて学んだこともあるのだ。さすがにそんなに早く入学できるわけない。学園は、前世でいう中学と高校が合体したようなところだ。中学生以上を経験した人なら分かるだろう、勉強のレベルが


「…はい。…はい、ありがとうございます。」


「ん?先生。誰と話していらっしゃるのですか?」


 この世界には電話のような呪文もあるのだ。


「ああ、学園だよ。大丈夫!御両親にも学園にも話は付けといたから!」


「え゛…」


 話の進みが早すぎじゃないですか?


「というわけで次の入学式のタイミングで入ってもらうよ。入学試験は…まぁ君なら問題ないね。入るのが3…2年だけ早くなっただけだから周りのことは気にしないでね!」


 この人めちゃくちゃ乗り気だな。


 ただ、これはいい展開だろう。


 僕の目標である早死の回避には原作との変化が必要だ。変化するほどいい。


「はい!頑張ります!」

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