車で家出した結果、家出美少女達と転々と遊びながら車中泊生活をする事になった件

にゃんちょ。

第1話ー家出と言う名の旅。そして出会い。ー

 視界が暗い。どこまでも黒。いつまでもこのままでいい。と、思いつつ白い何か。光を求めている気がする。なんて。なに考えてんだろw。ワロスワロス。人生楽だといいのにな。

「洋一!!!朝やけど仕事いかんでいいんかー!?」

 声が聞こえてきた。あぁ。母上か。拙者は。そう。冴江手内洋一。(さえてないよういち)和歌山の田舎に住んでいて、20歳で大手スーパーの清掃員なんかをしてる。決して悪の組織を倒すヒーローでもなんでもない。実際そうだったらワラうわw。

 視界が明るくなる。天井。薄茶色の天井。チュンチュンと鳥の鳴き声が聞こえる。

「洋一!!!」

 母上が視界に入る。

「起きなさい」

 母上が強く言ってきた。

「....うん」

 拙者は返事をする。その後に重たい足をひきずるかのように歩く。自分の部屋の隅に置いてある段ボールで作った剣を拙者は見た。今日もいってくるよ。魔剣べリオノール。そして拙者の推しのくるみちゃんのポスターをみる。まじすこだわー。

 拙者は朝食が並べられた机の席につく。味噌汁の湯気があり、あぁ朝なんだと思わされる。いつもの朝。

「洋一!!!食べるの遅いんやから、もっと早く起きなあかんやろ。10月下旬でちょっと寒いとはいえ!」

 母上が呆れたように強く言う。

「うん...」

 拙者は味噌汁を飲む。味噌の独特の味が染みわたる。温かい。うまし。実は味噌汁には魔界へ通じていて、魔剣べリオノールをかざせば魔界に行ける。。。なんてのはないんやけど。

「おまん!!!(おまえ)ホンマに食べるの遅いな!!!」 

 続けて母上が呆れたように強く言ってくる。うるさいな。サ●エさんみたいに口うるさい。

「うん...」

 朝6時00分に起きて6時30分に出発しなければいけないというのに拙者と来たら、、、もう6時35分。完全に遅刻。。。。拙者はダーメダメダメダメ人間!!!ダーメ!人間ー!人間ー!なんだ。昔、ホクホク動画で聴いた曲。狂う。ダメ人間て曲があってだな。。。

「おまん。。。はよ行き」

  母上はずっと呆れている。でも親だから言ってくれる。

「うん...」

 拙者はそう言うと玄関まで歩いていき、ドアを開いて、 外に出る。必殺忍び歩き!!!拙者は必殺技を発動させた。(ただ歩いてるだけ)

 実家から少し離れた駐車場に向かう。必殺技を発動させたが実際は足取りは重たい。拙者は自分のマシンであるAWワゴンに乗る。買った理由は中古で25万だったからw。車とか興味ねぇよw。

 キュルキュルキュルブ――――――ン。エンジン音が鳴る。拙者はもう仕事なんだなと言う気持ちが強くなった。アクセルを踏み、車を運転する拙者。法定速度より遅く。遅く。。運転。そして遅刻。理由は。まぁ拙者ぐらいになると魔棒クリオロレス(掃除用のモップ)さばき上手すぎて周りの女共からモテてる。わけではなく、パワハラ。逆セクハラもうけているからw。マジなんなのw。

 距離は15分くらいかかるスーパー。勤めているスーパーを横切り、裏にある従業員用の駐車場に車を停める。より、もう仕事なんだなと思わされる。車から出て、従業員用の入口から入り、従業員用通路をまっすぐ通り、右手にある清掃員の控室に向かうと。

「おまん。若手で不出来な癖に遅刻か!?いっつもいっつも」

 同じ清掃員のパートのおばちゃんに怒られる。

「すいません」

 拙者はおばちゃんに謝り、数分怒られた。そしていつもの逆セクハラ。おしりを触られる。。。さわさわさわ。背筋に悪寒が走る。

「いい加減にしやなな」

 清掃員のおばちゃんがそう言うと、業務に向かった。

 マジワロスw。と。言いたいところが。もう無理だった。拙者は自分の車に向かった。走った。もう。。。辞めてやる。。。誰にも相談できず、2年我慢した。慣れると思ったけど。ダメだった。

 拙者は車に乗り、なんとなく北へ向かった。ただなんとなく。1時間近く運転したので、海南にあるラブホテルの近くのコンビニのローソンがあったから駐車場に車を停めて、入った。

 何買おうw。そろそろいい魔剣がないか探すか。。。てないわw。たまたま本コーナーにあった仏教の本に目が止まった。この本を開くと異世界に迷い込む。。。。なんてのはなく、パラパラめくった。

 なになに。。。僧侶は自分の人生を振り返りながら、考えながら生きている。か。ふーーーんw。なんかかっこよすなぁw。そうだ。このまま家にも帰れないし、とりあえず車で寝泊りして拙者の人生でも振り返ってみようかw。なんかかっこよすw。

「ダメだにっ!親が心配するだにっ!」

 急に喋りだした生物が前に居た。しかも宙に浮かんでいる。猫のような妖精。目はパッチリで。髪型はボブで、金髪。緑色のワンピースのような服を着ている。これは、そう。拙者の妄想で作り上げた猫の妖精w。名前はだに。友達が居ないから妄想の猫の妖精と喋べるようになったw。拙者は声には出さず、頭の中で会話した。

「ええやんええやん。てか人生を振り返るとかなんか。素敵やん?」

 だには呆れたように言った。

「どこのお笑い芸人だにかっ!!!」

 だには漫画のキャラクターのように可愛らしくプンスカプンスカ怒っている。

「親のかわりに監視するだにっ!!!」

 だにはきっぱりと宣言した。

「見ててくれ。だに。すっかり成長していく拙者を」

 ふふんと満足げに拙者は言った。

 その後、車に戻り、拙者の旅が始まる。正直、車の運転は得意なほうではないし、一人こわい。でも何かしたくなったんや。うふふ。うふふ。

「事故っても知らないだにっ!」

 車の中で宙に浮いているだにはそう言うが、振り返りたくなったんや。そうだな。まずは大阪に行こう。都会♪都会♪正直、ゲームばかりの拙者だが、拙者でも思っていた事やけど、田舎。遊ぶとこない。ゲームを買いに行くのにも車で30.40分はかかるほどに実家は田舎。かなりウキウキな拙者。

 海南から国道42号を通って北方向。紀三井寺を通り、ラウンド●ンが見えてきて、そこをさらに北に進む。

拙者は、車の運転をしながら考えていた。小学3年からパシリから始まり、いじめを受けていた。でも親には言わずに、ただ学校は行かないと、働かないと、と思って我慢してきた。やっと高校卒業して解放されたかと思うと、逆セクハラにパワハラ。ついてないわ。

 そして、県道135号を通って、国体道路を通って西に曲がる。そしてすぐ北に曲がり、北ぶらくり丁商店街を横切る。そのまま北へ行き、橋を渡り、粟、大谷を通り北へ北へ行った。

 運転中、拙者はふと思った。なんでいじめられなきゃいけなかったのか。なんでやねん。なんで拙者だけが。。。悲しい人生だと言う事に今気づいた。どうにかできなかったのだろうか。思えばずっと仲がいい友達が居なかった。なぜ作らなかったのか。たぶんいじめられていたからだろうか。

 岬という看板が目に入る。どうやらそろそろ大阪県内に入るらしい。しかし、まだ田舎も田舎だった。

 それから、国道26号を通り、ようやく栄えていそうな阪南市を通った。運転中、横目で歩いている女の人を見て、拙者はウキウキだった。可愛い。やっぱり大阪は違うな。ウハウハや。

 そして、拙者はドンドン大阪の中心部に向かっていった。運転は得意ではないから冷や汗が出たりするけど、見たこともない建物や景色、そして道行く人に興奮した。

 休憩を忘れるくらい、泉南市、泉佐野市を通り。ついに天王寺まで。時間は11時半になっていた。

 しかし体力が限界なのでローソンに駐車しようと思い、駐車場に入る。すると、様子がおかしい。なんかサングラスの女性がどうやら男達に絡まれていた。たぶんナンパされている。拙者はそう思った。田舎者の拙者は、ナンパが新鮮だった。車を停め、サングラスの女性と男達の横を通ると。

「あ!!!河野君やん!!!」

 サングラスの女性が急に話しかけてきた。

「河野君!?」

柄の悪い男達がこちらを見てきた。拙者は固まった。怖い。

「河野君は彼氏!!!ねぇ河野君!車でどっか行かへん!?」

 サングラスの女性が急にそう言い、腕を組んできて、拙者の車へと向かった。

 ダラダラと汗をかいた。拙者は訳が分からなくなり困惑したが、そのままサングラスの女性と車の中に入った。

「えーーーと?」

 拙者は混乱し、正直、人生で初めて女性に腕を組まれたり、喋ったり。嬉しいやら訳が分からないやら。

「ごめんなぁ。あいつらに絡まれてついつい言ってもてん」

 サングラスの女性はサングラスを外し、そう言った。というか。女性は女性でも少女で、かなりの美少女だった。拙者は顔がにやけそうになる。

「は、はぁ」

 拙者こと、冴江手内洋一。女の人と喋った事がない上に、人とほとんど喋れないから、は、はぁ。しか言えなかった。

「君、名前は?ここらへんの人とちゃいそうやなぁ。観光?」

 美少女は質問してきた。

「ぼ、ぼ、ぼぼぼぼくは冴江手内洋一。実は観光中で、休憩するためにコンビニに」

 拙者はそう言った。自分の事は拙者などとは口が裂けても言えない。

「私は遠阪真由。わけあって、暇やし、その観光に付き合わせてもらってええかな?」

 美少女はそう言ってきた。え?拙者でいいの?拙者みたいな悲しい人生歩んできた拙者で?!

?!

「い、い、いいいいいいいで」

 拙者も男。普段はほとんど人と喋れないが、美少女なら話は別や。

「お礼したいし、近くのファミレスで食べへん?」

 美少女が嬉しそうに言う。そんなの。答えは決まってる。行くわ。

「うん」

 さっそく遠阪さんの指示でファミレス。天王寺東店へ向かった。

 正直。この状況。拙者は凄く緊張している。え。女の人を助手席に乗せている。不慣れな道やという事もあるんやけど、別の理由で汗をかく。女の人。しかもかなり美少女。

「そこ左行って、すぐ右ね」

 遠阪さんのいう通り北へ曲がり東に曲がり。

「そこやで」

 遠阪さんのいう通り、ファミレス。赤い。洋風な建物が見えてきた。駐車場に停め。ファミレスの入口に向かう。拙者はファミレスなど一度も行った事がなく、どうすればいいかわからへんから遠阪さんの後ろに居た。挙動不審になる。

「なに、挙動不審になってんの?もしかして初めて?」

 カルチャーショックなのか凄くびっくりする遠阪さん。

「い、い、い、いいいいいやそんな事ない!!!」

 拙者はそう言い、ズンズン前に行き、扉を開け、店員に会う。

「何名様ですかー?」

 店員がそう言い、拙者は思い切って言った。

「お、おおおお女連れてます!!!」

 そして、その瞬間空気が凍り付いた。何秒か拙者と店員が固まっていると。

「2名ですー」

 後ろから遠阪さんの慣れた声が聞こえた。あ、遠阪さんサングラスかけてる。

「2名様ですね。お好きな席にどうぞ♪」

 固まっていた店員がすぐに遠阪さんを見るとそう言った。

 その後、窓際のテーブルに座った。なんか遠阪さんの様子がおかしい。

「っ。。。。。あはははははは」

 急に笑い出した。たぶん馬鹿にされたんやなァ。どうしよう。恥ずかしい。もう帰りたい。。。

 しばらく遠阪さんが笑うと。

「ごめんごめん。初めてやもんね。注文の仕方もわからへんのね。そこのタブレットでタッチして注文するんよ」

 遠阪さんがそう言うから、、、、やっぱりその場に居る事にした。

「パスタにしようかな~?」

 ふんふんふん。と、遠阪さんがご機嫌だ。

「メニューはそこにもあるで」

 遠阪さんが紙のメニューを取ってくれた。なにを頼もうとかそんな気分になれなかった。拙者はすごく緊張している。正直あまりのどが通らない。緊張しすぎて。どうしようどうしよう。黒髪のつやつや。現実で見た事があらへん目のでかさ。で、なんか花みたいなスカートのワンピースを着ているおしゃれな女の人。。。

「好きな食べ物は?」

 唐突に遠阪さんがそう言うから。拙者は答えた。

「チョコ」

 それを聞いた遠阪さんはタブレットでチョコパフェを選んでくれた。

「お腹減ってないんや?」

 そう遠阪さんから聞かれたのだが、緊張しているからなどとは言えない。

「同じやね。私もチョコ一番好きやねん」

 えへへ。と少し照れてる遠阪さん。正直、照れてる遠阪さん。マジ尊い。くるみちゃんみたい。死ぬwww。

「でも太るから、パスタだけにするわ」

 遠阪さんがそういうと、タブレットにタッチしてシャリ―――――ンという音がなった。

「これで注文確定やねん」

 遠阪さんがそう言った後、注文の仕方を教えてもらった。つか優しすぎ遠阪さん。死にそwwww。女の人と関わった事がない拙者はもう好きになりそうだった。やばすwww。くるみちゃんより遠阪さん推しになりそう。。。。

 あ、注文してから気まずくなりそう。拙者は喋りが大の苦手やから。。。

「何座?」

 遠阪さんが聞いてきてくれた。

「うお座」

 拙者は答えた。

「へー。うお座なんだ。うお座の人って優しい性格なんやって」

 うーーーーん。拙者は優しいんだろうか。いじめられっ子ではあるんやけど。。。どうなんだ???そもそも遠阪さんは何座なんだろうか?何年し???ゲームはなにやってんの?もしかして拙者と一緒で中二病だったりする???

「うん」

 色々質問したいんやけど、喋りの下手な拙者はうんとだけ答える。また遠阪さんの様子がおかしくなった。なんだろう。

「冴江手内さんて本当に喋り下手やねーーー」

 あははと笑う。遠阪さん。。。また馬鹿にされた。やっぱり帰りたくなった。

「趣味は?」

 遠阪さんはそう聞くから拙者は正直に答えるしかなかった。できればかっこいい趣味を持っていたらよかったと、今更後悔した。

「ゲーム」

 そう拙者は言うと遠阪さんは明るい声で言った。

「ツ●ツムやってるよ」

 ツ●ツム。なんだそんなつまらんゲームをしているのか。とかは口が裂けても言えないが。

「うん」

 ・・・その後、沈黙になった。うん。しか言えない拙者だもんな。恥ずかしい。やっぱりもう帰ろうかな。。。。だめだ。やっぱり悲しい人生送ってきた拙者なんて、、、、頭の中は雄弁なんだけどな。YO!YO!

「食べた後、ストレス解消に、カラオケ。行けへん?観光中悪いねんけど」

 遠阪さんがそう誘ってきた。え???なんで???遠阪さん優しすぎへんか???拙者。拙者は。。。。。

「行く。カラオケ行った事ないし」

 と、拙者は言った。

「決まり」

 にへらと笑う遠阪さん。マジ尊いwwww。

 なんだか沈黙するが気まずい感じではなかった。遠阪さん。スマホ見てる。尊いwww。

「お待たせしました。パスタとチョコパフェですー」

 店員が注文したものを持ってきた。机の上に置かれる。パスタ、、、うまそうwww。チョコパフェも最高やけどwww。

 チョコパフェを味わって食べた。緊張していたんやけど、遠阪さんが喋ってくれて緊張がほどけた。遠阪さんの気遣い尊いwwww。てか遠阪さんの食べてる姿も尊いwww。

マジで惚れたは。。。。どうしよう。この後カラオケ。。。ふたりで。。。最高wwww。緊張より楽しさのほうが勝っている。カラオケ終わったら、告白しようかな。こんな美少女。もう二度と会えないような気がする。でも自分なんて。あぁ。どうしよう。親に紹介したら褒められそうwwww。

「どしたん???」

 首を傾げた遠阪さん。傾げた姿も尊いwwwwww。

 そして、食べ終わったので、遠阪さんはさっさと会計をすませ。外に出た。

「近くにまね●ねこがあるから、そこに行こうか」

 遠阪さんはそう言い、二人でカラオケ店まで歩いた。拙者。ドキドキしている。こんな可愛い子と二人で歩いている。。。。。うはwwww。

 その後、受付で名前や住所などを遠阪さんが書いてくれて、部屋に入る。。て、ちょっと待てよ。個室。それも二人っきり。あわわわ。やっぱり緊張してきた。。。。しかし拙者こと冴江手内。ゲームばかりだけではなく、ホクホク動画で音楽を聴きあさっていた事もある。いい感じの曲。いい感じの曲。。。。

 あわあわしてると遠阪さんが

「好きな曲歌ってな。目的はストレス解消やから♪」

 そう言った。拙者。の好きな曲。。。か。。。深●高速にでもするか。。。 

 予約の仕方を遠阪さんに教えてもらい。。。。曲が始まる。ついに歌う。。。口を開き。声を出す。

「生きて●よかった~!生きて●よかった~!生きて●よかった~!そんな夜●探してる~!」

 なにカラオケたんのぢぃぃぃぃぃwww。

 パチパチと遠阪さんが拍手してくれた。

「うまいうまい!マジで初めてなん!?!?!?」

 遠阪さんが褒めてくれる。いやーーー。歌えるもんなんだな。。。生きて●よかった。そんな夜●探してるか。幸せってなんなんだろうな。。。。。また考えておこう。拙者は今。歌いたいぞ。

 そして、遠阪さんは主にアイドルソング。拙者は一般の人にも受けそうなアニメソングやゲームソングを歌う。

「楽しいね」

 にぱっと遠阪さんが笑顔になった。

「うん」

 尊いwwwwという感情を悟られないようにうなずいた。正直。歌ってる時にチラチラ遠阪さんを見てしまう。美少女だけあって歌ってる時、様になってるというか、なんというか。見とれる。

「どした?」

 また首を傾げた遠阪さん。

「なにも」

 尊いと思う気持ちを隠して、淡々と言った。

「あんなぁ。そろそろ2時間歌って、疲れたし、温泉行かへん?犬鳴山温泉。遠いけど。観光ついでって事で。あかんかなぁ?」

 遠阪さんが頼んできた。さっきまで優しくしてもらったから。

「ええよ」

 と拙者は言った。

 その後、カラオケ店を後にし、ファミレスの駐車場から犬鳴山温泉へと向かう。カーナビを操作し、犬鳴山温泉と打ち込み。カーナビの指示通り。南へ行き、泉佐野まで戻る。途中のセルフガソリンスタンドでガソリンを給油し、山道に入る。山道は得意なのであまり緊張せずに運転でき、犬鳴山温泉の近くの駐車場で車を停め、入館する。入浴料はおごりだそうだ。

「一時間後に受付に集合ね」

 笑顔を浮かべた遠阪さんは女湯へ行った。

 拙者も男湯のほうに行く。脱衣所で服を脱ぎ、温泉に浸かる。

 遠阪さんは最初、わけあって暇だって言ったけど、なんであんなに優しくしてくれるんだろうな。。。。おごってくれるし。もしかして、、、拙者のこと。。。。なわけないわなwwwww。拙者に限ってないわwwwwww。

 その後、50分後に温泉から出て、脱衣所で体をタオルで拭いているとき、ふとテレビを観ていると、ニュースが流れていた。二度見してしまった。あれ???遠阪さんがテレビに映っている????なになに。行方不明。芸能人の尊井用綺実(とうといようきれみ)が見つからない。へ???あれ遠阪さんだよね???え????報道番組に遠阪さんの写真が映ってるWwwwww。いや、そっくりさんかな。でもあれは遠阪さんwwwwww。拙者は悟った。遠阪さんの本名は、本当は尊井用綺実っていう名前で芸能人。しかもわけあって暇なのは、家出して行方をくらましてたからwwww。ちょwwwwww。関わるのはやめよう。。。今のうちに逃げるかwwww。

 さっさと拙者は着替えて受付を通って外に出ようとする。すると。

「どこ行くん?集合は受付って」

 玄関から外に出ようとした拙者の後ろから、遠阪、、、じゃなかった。尊井用さんの声が聞こえた。

「いや、その」

 どもる拙者。

「実は、話があるから外へいかへん?」

せつない顔で頬を赤くして、少し俯いて尊井用さんは言った。

「う、、うん」

 そう言われて、許してしまった。てか頬を赤くして、話????も、、、もしかして尊井用さん。告白してくるのかな???な、なんてwwwwww。なんだろう。

 二人は温泉を後にして、車の中に入った。やばい。早く逃げないと。。。でも話って???拙者の心臓がバクバクする。

「実は私は芸能人で。家出をしててね....」

 拙者は唾を飲んだ。。や、それはさっきの報道番組で知っている。

「わけは話せないの。。。でも、かくまってほしいの。」

 尊井用さんは涙目に言ってくる。

 正直、面倒事からはさよならしたい。。したいんだけど。。。この後の尊井用さんの事を考えると、同情した。このまま別れたら、尊井用さんは一人。捕まるかどうなるかはわからないんやけど、一人なんだ。。。。。。一人。一人か。思えば拙者もずっと一人だった。友達もいない。人とうまく喋れない。寂しい気持ち。ポツ―――ンと。早く終わってほしい。死にたい。そんな負の感情がわかるから。。。。

「実は、、、、ボクも家出中なんや」

 拙者は、、、気づくと口が動いていた。

「え・・・?マジ・・・???・・・なんだ。。。また一緒やん♪」

 にへらと笑う尊井用さん。まじ尊いwwwww

「奈良に行かない?」

 尊井用さんはまたそう言う。

「わかった。。。」

 その後、犬鳴山から東へ行き、河内長野から大阪と奈良の境の香芝市の近くまで行き、夜も遅いので人目がない、車を停めて寝泊りできる山道で車を停めた。

「寝よっか」

 拙者は尊井用さんに言った。

「そうやね。寝よっか」

 尊井用さんはそのまま助手席で眠りにつこうとするが、、、、拙者はというと。ドキドキで眠れない。心臓がバクバクする。目もギンギン!!!息子も少し元気になっている。バクバクバク。心臓の音がする。拙者も男。。ひとつ屋根の下(屋根ではない)。ふたりっきり。男なら。手を出さないわけがない。。。でも、へたれこと冴江手内。。。手は出せない。。。。眠れぬーーーーー!!!!!


                   

*家出という理由で長時間、車を運転したり、寝泊りなど、マネは絶対おやめください。家出中の人を車に乗せるなんて事も絶対にやめてください。




       一話のあとがき

どうも。にゃんちょ。です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

アホみたいな小説かと思いきや、家出と言う現実逃避をする内容ですが、なにかためになるような内容もあり、読んでくださったあなた方も成長できる手助けができるような。そんな小説を書きますので、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。

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