第172話 クソババアの効用 4

クソババア、かくも鮮烈なるかな。


小学生の少年が、母親にクソババアと言う。

どこでもありそうな、お話。

だけどこれ、母親を信頼していないといえないと思うぜ。

母親でも親族でもない人に、いきなりは、言えねえよ。

もっとも、その相手が余程ろくでもなければ、話は別だが。


以上、クソババアとは、余程信頼できる相手でないと言えない実例。


作家になるほどの酒飲みのおっさん。

母親が20代前半のころに生まれています。

おっさんが55歳、母親は70代後半。

おっさんは、昭和末期とはいえ大学出だけのことはある。

母親に向かってクソババアなどと言った試しは、無論、ない。

大体、孫もいない40代の女性に、ババアはないだろう。

そう言いつつ、彼は自ら親孝行を自称した。

その対価に何か金目の物を要求するかと思いきや、

要求らしきものは、これ。


セーラームーンは、見逃してや。


母上様、あきれておられたことは申すまでもないだろう。

しかし、ババアのクソババアだのと言わない対価に、

そんな要求をする息子もいたものか。

ちなみにかの馬鹿息子は、現在、プリキュアを絶賛視聴中。

母親にクソババア呼ばわりしない対価、絶賛行使中!

とのことです。


恐れ多くも天皇陛下、もとい、

母上様にクソババア呼ばわりしないことを宣言すれば、

ホラ、この通り!

セーラームーンやプリキュアを大いに楽しめるって塩梅よ!

これも、親孝行の効果ってことであります。

押忍!




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