第106話 群れさせてなんぼの未来より

自由の森の自由クオリティー

群れさせてなんぼ。

みんなでなかよく。平等の精神を徹底しよう。


まさにそれは、社会主義国のできそこないであった。

あの頃の児童福祉って、どうしてこうも、

競争社会の論理が欠落していたのだろうか?

向上心の論理なんてとんでもなかったな。


群れさせて、みんな仲良くそのときそのときを、

一生懸命!

に、楽しく過ごせたらそれでいいではないか。

 ~ 本来の一所懸命でないところが盆暗の盆暗たるゆえん。


イッショーケンメイと言えば、聞こえはよかろう。

聞こえ、だけは。

だが、そこに未来があったと言えるか?


その場限りの対応に、未来なんかあるわけないだろうが!

そんなこともわからんのか!

いくら社会主義国でも、何でもかんでも平等ではないぞ!

そんなこともわからんのか?

そんな場所に住んで、社会性が身に付くわけもないやろ!

そんなこともわからんのか!


そしてその象徴が、あの青年の行き倒れではないのかね?

おまえらの求めた子どもらしさの行きつく先が、それや!


わしが幼少期に泣いていたときに、

泣くなとか何とか抜かしておった職員ども。

今度は、おまえらの番。おまえらの泣く番だ。

ま、せいぜい泣けばいい。

恨むなら、当時の厚生省と田舎県の税金泥棒共を恨め。

家制度を劣化させた出来損ないの家庭論ともども、

おまえらも、わしが葬ってやる。

墓標の言葉でも、せいぜい期待しているがいい。


以上。

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