第90話 部屋という名の「おうち」の「なまえ」

移転前の自由の森は、基本的に大舎制だった。

1962年に建てられた鉄筋コンクリートの園舎。

職員室や応接室の他、子どもたちの家となる「部屋」があった。

その各部屋には自然風物の名前が付与されていた。

ちょっと、思い出せる限り思い出してみるね。


ひまわり組 乳幼児の部屋。1階の園長室と応接室の隣にあった。

山組 これだけはひまわり組向いの別棟に。中高生男子の部屋。

月組、川組、海組 これらは小学生男子の部屋。

さつき組、さくら組 これらは確か中高生女子の部屋。

雪組、ゆり組 これらは小学生女子だったかな?


正確には思い出せないところもあるけど、こんな感じ。

確かに、ゆり組とひまわり組はあった。


それから、これは昭和50年代前半の話。

高校生の男子には空いている旧園舎を使って、

個室を与えていた時期もあった。


或作家氏は、言う。

移転後にはそのような個室を与えられる余地がなくなったのも、

高1終了時点で中退して飛び出していく園児がいた原因ではないか、

と。

それはともあれ、ここにも植物名が出てきましたね。

折角なので、明日以降、そちらの花言葉も見ていきましょう。


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