第86話 かえで・寮という名のおうちの花言葉 2

最初にはなかった「かえで寮」

後に作家となった少年の脳内にだけ、なぜか飛来した。

自由の森が移転してきた時点で。


その建物は当初、当時の主任児童指導員、後の園長宅となった。

彼はその後十数年、妻と2人の息子とともに居住した。

後に息子ら2人とも東京に出てしまい、残るは夫妻2人に。

園長夫妻はその地を離れ、自由の森のある学区に居宅を構えた。

しかし数年後、諸般の事情で夫妻は離婚することに相成る。

息子さん2人は、その家に戻ってくることはなかった。

その後、再婚した新夫人とともに電車通の路地に新居を構えた。


そんな経緯を持つ元職員住宅が、小舎制の児童棟に。

晴れて「かえで」という名が、その地に付与された。


かえでの花言葉

「大切な思い出」「美しい変化」「遠慮」「節制」「自制」


あるサイトの解説を引用する。


秋の「大切な思い出」「美しい変化」という花言葉は、美しく紅葉し、秋の風景を彩るその姿が忘れがたい記憶として多くの人の心に由来しています。

「遠慮」「節制」「自制」は、新緑の時期に目立たない花を咲かせることに由来しています。


Q:紅葉(カエデ)の花言葉には怖い意味がある?

A:カエデの花言葉に怖い意味はありません。むしろ、そのメッセージは美しさと思い出の大切さを伝えるものです。(以上引用)


かつて入所児童としてその地に7年弱居住した或作家氏は、

感慨深くそのサイトの花言葉の解説を味わったという。

なお、かえでは北米原産。

元園長氏は、アメリカ文化へのあこがれが強かったといわれている。


・・・・・・・ ・・・・・ ・

花言葉の引用先

https://greensnap.co.jp/columns/mapletree_language

Green Snap Storeのサイトより。一部形式上の編集あり。


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