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人間を五十人喰い山笑ふ


さくらそう友だちになる契約書


(人事課の届け出書類一覧を見て)

「死亡したとき」「死亡したいとき」に見え


春の野のマンドラゴラに擬態せり


衛星がたんぽぽとして不時着し


明日はまた明日の不愉快畑打つ


春雷に (あの蟻の巣は生き残る)


花筏崩れて粗き解像度


マットレス折り目無視して畳みけり


原罪を刺激してゆく春の風


菜の花や人を辞めてく途上にて


遮断機降りてゆく絶空の国へ行く


ひなげしがどっと去りゆく白昼夢


報じられ「尊い命」となりにけり


永遠かもしれぬ太陽を消火せり


永遠を太陽と呼ぶ花ざかり


衛星は赫く潰える場末道

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