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死魚蒸れて春の義眼は充血す
ちるさくら付着している難破船
海流の裾を取り巻く散る桜
葉桜の散り尽くす時亡命す
赤信号二秒後に青長し二秒
ひとひらを袂に綴じる花吹雪
かなしいか胸突き抜ける花吹雪
壁紙の破れて壁の見えており
玄関の葱束として
都忘れ最初から失意を選ぶ
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