第20話 振り払ったその手を

声がひとしきり出るとかすかな子供のような声が聞こえる「遊んでくれて、ありがとうお兄ちゃん」と思わず駆けだし、その子の手をとり、その子に「こっちこそありがとう」と言った。

今度は“振り払ったその手”を掴んで泣きながらもその子のことを見送る。

これが主人公の恩師 伊平仁鉄の始めで終わりの物語だった。


振り払ったその手を一区切りつきます。

ご愛読ありがとうございます。 作者yuki

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