第199話 ハンス



「これでよし!」


ブルースネークを倒したセイは、ブルースネークの牙を1本と、肉を30キロ、皮を5メートル分解体した


「後は…」


セイは運びやすくする為に、肉を皮で包み始めた



「セイ様!」


「ん?」


セイが肉を皮で包んでいると、森からハントが、1人のエルフと共に現れ、セイはハントの方を見た


「(こいつ、今まで見たエルフの中で、1番強いな)…誰だ?」


セイは、ハントと共に現れたエルフを見て、その強さを感じ取り、警戒しながら、ハントに質問した


「こちらは…「私は、森の守護団団長ハンス ユルトと申します」…です」


セイの質問に、ハントが答えようと話し始めると、ハンスが話を遮り、自己紹介をした


「えっと…ユルトって名前なら、ハントとルージュの父親か?」


ハンスの自己紹介を聞いたセイは、少し戸惑いながら、ルージュ達の父親か聞いた


「はい、私がハントとルージュの父です」


セイに聞かれたハンスは、淡々とルージュ達の父親だと認めた


「(なんか…クールって感じより、機械って感じの奴だな)…そうか」


セイは、淡々と話すハンスに、少し引いていた



「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」


セイが喋った後、セイとハントは、ハンスが何か喋ると思い、静かにしていると、ハンスは、何を喋って良いか分からず、沈黙がその場を支配した


「ゔゔん…それでハント、ここにはなんの用で来たんだ?」


沈黙に耐えかねたセイは、ハントの方を見て、質問した


「あっはい!ここには、誰かが戦っている魔力を感知したので、私と父で偵察に来ました!」


セイの質問に、沈黙に耐えていたハントは、救世主を見るような目で、セイを見ながら答えた


「そうか…なら、このブルースネークの残り、持って帰るか?」


セイは、大半の部分が残っている、ブルースネークの亡骸を指差しながら、持って帰るかハントに聞いた


「良いんですか!ブルースネークの肉や皮は高級品ですよ!」


セイに、持って帰って良いと言われたハントは、目を輝かせながらセイを見た


「どうせ全部は、持って帰れなかったんだ、捨てるより、エルフ達で食べた方がいいだろう」


セイは、ブルースネークの亡骸に近づき、ブルースネークの亡骸を触りながら、ハントを見ながら伝えた


「セイ様!ありがとうございます!」


「セイ様、感謝します」


ハントは、嬉しそうな声で感謝を伝え、ハンスは、淡々と感謝を伝えた


「(親子なのに、全く違うんだな)…気にすな…さて、俺はそろそろ帰るわ」


セイは、ブルースネークの亡骸から離れ、皮で包んだ肉を背負い、片手で牙を持ち上げた


「…分かりました、またのお越しをお待ちしております」


ハントは、帰る準備をし始めたセイを、少し残念そうに見た


「ああ、またな」


セイは、【魔足】を使い、その場を離れ始めた


「「お気をつけて」!」


ハントとハンスは、離れていくセイにお辞儀した


ハントとハンスの声が聞こえたセイは、空いている片手を上げ、そのまま空を移動し始めた


ハントとハンスは、セイが見えなくなるまで、セイを見続け、セイが見えなくなってから、ブルースネークの亡骸を解体し始めた






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