第183話 エルフの森



トーカス王都を出たセイは、一週間かけ、エルフの森の前まで来ていた




「ここが、エルフの森か…」


エルフの森に入ったセイは、大自然の偉大さを感じていた



「…木が一本一本デカいな」


セイは、近くの木に触り、木を見上げたあと、周りの木を見た



「さて、ここからは林王の領域だ…気を付けて行くか」


セイは、魔剣を抜き、周りを警戒しながら、森を進み始めた



「っ!ブラックスネークか!」


セイが森を進んでいると、木の上から、ブラックスネークがセイ目掛けて襲いかかったが、セイは素早く横に避けた




横に避けたセイは、素早く体制を整え、ブラックスネークを見た


「…デカくないか?普通のブラックスネークは3メートルだろ」


ブラックスネークは、5メートル近くあり、セイはその大きさに驚いていた



「シャァァァァァ!」


「ふっ!馬鹿だな【風剣一風】!」


ブラックスネークは、セイ目掛けて一直線に襲い掛かったが、セイは横に避けながら、【風剣一風】で首を断ち斬った



「さて、出来れば解体したいが、この大きさは持ってけないから、放置するしかないな」


セイは、絶命したブラックスネークの前まで行き、手を合わせ、黙祷をしてから離れて行った




「ちっ!またコイツか!」


セイが森を進んでいると、途中、何度もブラックモスキートとホワイトモスキートに襲われていた


「あ゙~!鬱陶しい!」


セイは、何度もブラックモスキートとホワイトモスキートに襲われ、ブラックモスキートとホワイトモスキートの羽音に、苛立ちを募らせていた



ガサガサ「ん?まさかまたモスキート種か?」


森を進んでいたセイは、音が聞こえ、その場で止まり、周りを見渡した



ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ


止まったセイを囲む様に、数十匹のブラックコックローチとホワイトコックローチが現れた


「っ~!!【魔装】!【魔足】!」


セイは驚き、【魔装】と【魔足】を使い、直ぐ空に逃げ始めた


ブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーンブーン


セイが空に逃げると、ブラックコックローチとホワイトコックローチは、羽を広げ、空を飛び、セイを追いかけ始めた



「っ!嘘だろ!」


追いかけられ始めたセイは、後ろを振り返り、ブラックコックローチとホワイトコックローチの、空を飛ぶ速さに驚いた




逃げるセイは、【魔足】を使い、上手く木を避け、凄いスピードで、ブラックコックローチとホワイトコックローチを引き離し始めた


「はぁ!?ふざけんな!」


セイと、ブラックコックローチとホワイトコックローチとの距離が開き始めた時、いきなり前から、数十匹のブラックコックローチとホワイトコックローチが現れた


「死ね!【火剣大火】!」


セイは、前に現れたブラックコックローチとホワイトコックローチに向かって、【火剣大火】を放った


セイの魔剣から放たれた【火剣大火】は、大きな火の斬撃となり、セイの前方数百メートルを斬った後、燃やし尽くした



「次はお前らだ!【氷剣零断】!」


【火剣大火】を使ったセイは、直ぐに後ろに振り返り、【氷剣零断】を放った


セイの魔剣から放たれた【氷剣零断】は、冷気の斬撃になり、セイの後ろを百メートル近くを斬った後、凍らせた



「これ…どうしよう…」


セイは、燃え尽きた森と凍りついた森に囲まれ、1人頭を抱え困っていた





「この魔力…前に空を斬った者が、私の領域に入って来たのね」


エルフの森中央で、エルフに囲まれている林王が、魔力を感じた方向を見ていた


「…あなた達、今すぐ確認しに行きなさい!」


魔力を感じた方向を見ていた林王は、周りに居るエルフに向かって命令した


「「「「「はっ!」」」」」


林王に命令されたエルフ達は、直ぐ様、魔力を感じた場所に向かった







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