第181話 酒の失敗?
セイが、ヒナイト達に、トーカスを出る事を伝えると、アナベル達の様に、暫くトーカスに留まって欲しいと懇願されたが、終焉の一族と魔獣教について説明し、ヒナイト達を納得させた
セイが出発する前日、ヒナイト達は、セイに感謝を伝える為に、公爵家と宰相達でパーティーを開くことにした
「ん?パーティーを開くのか?」
「はい!セイ様にはお世話になったので!」
出発の準備を終えたセイが、宰相宅の庭で、のんびりお茶を飲んでいると、屋敷に戻って来たサクアが、セイをパーティーに誘った
「ん~断るのも悪いし…分かった、参加するよ」
「では!今日の夜、ディカン家の屋敷に来て下さい!」
セイの返事を聞いたサクアは、場所を伝えると直ぐ、セイの参加をヒナイト達に伝える為に、急いで屋敷を出て行った
「そんなに急がなくても…」
セイは、急いでいるサクアを見ながら、ゆっくりお茶の続きをし始めた
「へぇ~なんか雰囲気変わったな~…普通国王が亡くなったと聞けば、もっと殺伐とした雰囲気になるのに」
夜になり、セイは活気が出てきた王都を見ながら、ディカン家の屋敷に向かっていた
「セイ様、お待ちしてました」
セイが屋敷に着くと、アルフェスに屋敷の前で待っていた
「ん?何でアルフェスが俺を待ってるんだ?普通は使用人に任せるだろ?」
「今日、この屋敷には、公爵家と宰相殿、他はクロスさんとダグラさんしか居ませんので」
「成る程、身内だけのパーティーってことね」
「そうです…では案内します」
アルフェスは扉を開け、セイを案内し始めた
セイがアルフェスの案内にいつて行くと、暫くして、広間の扉の前で止まった
「ここがパーティー会場です…では開けます」
「ああ、頼む」
アルフェスは、扉のノブを掴み、一気にドアを開けた
「「「「「あっはっはっはっはっはっはっ!」」」」」
扉を開くと、中には、既に酔っ払っている面々がいた
「アルフェス…」
「あれ?なんで?」
酔っ払っている面々を見たセイが、横に居るアルフェスを、非難の目で見ると、アルフェスは1人困惑していた
「(ん?アルフェスは知らなかったのか)はぁ~仕方ない、入るぞ」
セイはため息も吐いた後、嫌嫌広間に入って行った
「あっ!セイ様!」
アルフェスは、慌ててセイの後を追い、広間に入った
「あっ!セイ様!どうぞこちらへ!」
「(酔ってるな~)」
セイが広間に入ると、直ぐにヒナイトが気づき、セイを空いている席に座らせた
「セイ様!まずはこのワインから!」
セイが席に座ると、直ぐにディランがワインをグラスいっぱい入れた
「…ありがとう」
セイはグラスをゆっくり持ち上げ、ワインを飲み始めた
「ん゙~…っ!いったぁ~」
朝、ベッドで寝ていたセイは、二日酔いからくる頭痛で起きた
「…まさか飲み過ぎたか?確か昨日は…」
セイはベットに倒れ込み、頭を押さえながら昨日の事を思い出そうとしていた
「(…酔っ払ったヒナイト達に付き合って、ワインと発泡酒を2本づづ飲んだのは覚えてる…その後確か…)」
「「う~ん…」」
セイが昨日の事を思い出していると、横から2人の声が聞こえた
「っ!まさかまた!っあ~!」
声が聞こえたセイは、驚き体を起こしたがが、頭痛が来て頭を押さえた
「…すぅ~ふぅ~ふっ!」
セイは頭を押さえたまま、深呼吸をしてから、布団をめくった
セイが布団をめくると、そこにはクロスとヒナイトが寝ていた
「はぁ~よかった」
2人を見たセイは、安堵の息を吐き、胸を撫で下ろした
「あ~痛~」
安堵したセイ、は頭を押さえながら、2人をベッドに残し部屋を出て行った
「誰も居ないな…」
部屋を出たセイは、パーティーをした広間や食堂に行ったが、誰一人居なかった
グゥ~「…腹減ったな、仕方ない、なんか作るか」
お腹が鳴ったセイは、厨房に行き、頭を押さえながら、二日酔いに効く料理を作り始めた
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