第92話 グリーンバードと酔っ払い
セイは、冥王達と別れ、城から【魔装】と【魔足】を使い、空から帰っていった
セイは空を移動しながら、行きに寄った村の上を超えていき、魔物達が住む領域の上を移動していると、グリーンバードに襲われた
「ちっ、面倒くさな!」
グリーンバードは風を纏ながら、風魔法を使い自身の動きを速くしたり、セイに攻撃を仕掛けたりしてきた
セイは、グリーンバードから放たれる、鎌鼬のよな魔法を、【魔装】と【魔足】を使い避けながら、グリーンバードに近づくが、グリーンバードは下から風を生み出し急上昇をしてセイを近づけさせない
「このグリーンバード、絶対に戦闘経験が多いな、ちっ、強めの魔法なら簡単に倒せるが、倒した後に下に落ちるからな…」
セイは、もしグリーンバードを倒して下に落ちた時、下にいる魔物が血の匂いに釣られると考え、出来れば空中で倒して、そのまま下に落とさずに、回収をしたいと考えていた
そこから、セイとグリーンバードの戦いはセイが魔法を避けながら近づきに行き、グリーンバードが近づけさせまいと魔法を使い距離をとる、その繰り返しを何度も繰り返し続けた
「(仕方ない、魔剣で斬りたかったが、魔法を使うか…でも回収の為に、近づきながら魔法で倒すしかないな)」
セイは魔法を使う事を決め、グリーンバードの魔法を避けながら近づき、グリーンバードが急上昇した瞬間、首めがけて魔法を使った
「今!【水斬】!げっ!」
セイが放った【水斬】は、グリーンバードの首じゃなく、胴体に当たりグリーンバードを斜めに斬ってしまった!
「くそ!間に合え!」
セイは、2つに別れたグリーンバードを回収する為に、急いでグリーンバードの下に向った
「ふぅ~、何とか間に合ったな、しかしバード系の内臓は、薬にも使われるのに…」
セイは、何とかグリーンバードを回収できたが、内臓は全て下に落ちてしまった
「はぁ、失敗したな…はぁ、帰ろ」
セイは自身の失敗に、少しショックを受けながら、グリーンバードを持って空からメイトに帰っていった
空から領域を抜けたセイは、そのままメイトの門まで空を走っていった
空から降りてきたセイに門番達は驚いたが、セイは身分証を見せ、さっさと中に入って行った
都市に入ったセイは、ハンターギルドまで歩いて行き、解体場にグリーンバードを預け、ギルドの中に入って行った
「ちっ、相変わらず臭いな」
セイは、鼻をつまみ受付に並んだ
「おいおい、どうた、鼻をつまんで?そんなんで、ハンターをやっていけるのか坊主」
そんなセイに、酔っ払ったハンターが馬鹿にしたように絡み始めた
「消えろ、今機嫌が悪いんだ」
「はぁ?消えろだと?お前が機嫌悪いのはお前のせいだろ?お前みたいな子供にハンターは無理だぞ?」
「おい、やめとけよ、酔い過ぎだぞ」
「うるっせぇ!俺はこのガキに教育してやるんだよ!うっ!おぇぇ」
セイに絡んだハンターの仲間が、止めようとしたが、ハンターはセイの前で吐いてしまった
ハンターのゲロは床に飛び散り、飛んだ一部がセイの剣に着いてしまった
「…死ね」ガッキーン
「おいおい、それはやりすぎだろ」
セイは魔剣を抜きその男に向かい剣を振ったが、1人のハンターがセイの剣を止めた
「誰だ?邪魔する気か?」
「俺はモーリス!流石に殺人は見過ごせないな」
「「「「「…モーリスだ」」」」」
「何だ有名人か?」
「まあ、この街じゃそれなり顔は売れてるぜ!」
「あっそ、どうでもいいけど、どいてくれ、そいつに罰を与えるから」
「それはできない相談だな」
「なら、ハンターを引退する覚悟があるんだな?【魔威】!」
「「「「「「っ!」」」」」」
「おい、嘘だろ…」
セイの【魔威】により、ギルドにいるほとんどのハンターが、膝を着く事になった
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