第56話 馬を買う



唐揚げを食べた次の日セイとサラは馬を買いに来ていた


「ごめんください」


「いらっしゃい」


「馬見せて貰ってもいい?」


「坊主達、金はあるんだよな?」


「あるよ」


「ならよかった、じゃぁ案内する」


セイ達は、馬小屋に案内され自分で馬を選び始めた


「う~ん、せめて4頭は欲しいから、どれにしようか」


「私は、あの白馬がいいと思う」


「そうか、俺はこっちの黒馬がいいと思うな」


「ほう、見る目あるじゃねぇか」


「そうか?」


「おう、嬢ちゃんと坊主が選んだのは、速さと力強さを兼ね備えた馬だ」


「ならあの2頭は買うか」


「そうだね、あの2頭はいくら?」


「2頭で金貨120枚だぞ」


「なら買うよ」


「いいのか?簡単に決めて」


「こういうのは、勘を大切にした方がいいから」


「分かってるな、じゃぁ後2頭はどうする?」


「う~ん、どうし「セイ!」ん?」


「セイ!残り2頭はこの子達にしよ!」


「ん?どの馬?」


「こっちにいる2頭!」


セイはサラがいる奥へと行き、そこに白馬と黒馬がいた


「なんかこの2頭、さっきの馬と似た感じだな」


「そいつらと、さっきの馬達は兄弟だからな」


「そうなのか、ならこの2頭も買うよ」


「いいのか?合計で金貨240枚もするぞ」


「大丈夫、こないだ懸賞金出たから」


「そうか、ならいいんだか」


「じゃぁ、これ金貨240枚ね」


「なら数えてくる」


店主が金貨を数えている間に、セイ達は馬に名前をつけていた


「俺はコクヨウとハクヨウがいいと思う」


「私はコクイチとハクイチがいいと思う」


「ならそれで決定だな」


「終わったぞ、ちゃんと金貨240枚あったから、これからはこの4頭はお前達の馬だ」


「なら連れて帰るよ」


「ああ、大切にしてやってくれ」


「うん!大切にするよ!」


セイ達は、コクヨウ、ハクヨウ、コクイチ、ハクイチを連れ家に帰って行った


家に帰った2人は、庭に4頭を放しセバス達に説明をしに行った


「「ただいま」」


「おかえりなさい、どう馬は買えた?」


「買えたよ」


「それで今は何処にいるの?」


「庭に放してきた」


「大丈夫なの?逃げたりしない?」


「いや、なんか凄い懐かれたんだよね」


「うん、セイの言うことはちゃんと聞くみたい」


「それはセイ様の強さを本能的に感じているからでしょう」


「そうなの?」


「馬は賢い動物です、セイ様の下にいれば安全だと思ったのでしょう」


「ならよかったよ」


「そうね、ちゃんと言うことを聞くように調教する必要がないもの」


「それで母様に相談があるんだけど」


「何かしら?」


「ちょっと考えてたんだけど、世界を周る旅、一緒に行かない?」


「ん?行くわよ」


「えっ…」


「私は最初からセイ達と旅する予定よ」


「そうなの?聞いてなかったけど」


「当たり前じゃない、セイ達が旅に出たら、この家に私とマイカ、サーシャの3人になっちゃうじゃない」


「なるほど?」


「それで、いつ旅に出るか決めたの?」


「いや、サラと話してたんだけど、母様の説得が先かなって思ったから」


「なら決まったら教えてね、私達も準備するから」


「うん、分かった…」






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