第37話 冥王と話4
冥王とセナは世界が、魔素のせいで発展が難しいと、セイから説明を受けた
「セイが、発展を諦めたのは分かりました、では何故神様は魔獣の祖の話を、セイにしたのですか?」
「儂も気になるの、セイには関係がない話であろう?」
「それが、魔獣の祖の魂を持っていたのが、同じ教会の子供だったんだよ」
「なんじゃと!そういえばカイとか言っておったな」
「えぇ、カイは昔からの性格が歪んでいて、普通の子供なら、そこまで歪むことがないので、神は魂から歪んでいると思い調べたそうです」
「それが魔獣の祖の魂じゃったのか」
「そう、そしてカイをほっとけば確実に魔獣の祖として、復活をするからと魂を無に返したと」
「そうかセイのお陰でいち早く魔獣の祖の復活を阻止できたのか」
「なら魔獣の祖は復活しないのね」
「しませんね、魂から無に返されたのですから」
「そうなら、安心だわ」
「それでセイは、神から魔獣の祖の話を聞いているのか?」
「えぇ、聞いていますよ、魔素が憎しみと怒りと悲しみの形から生み出した存在って」
「他には何を聞いた?」
「魔獣と魔物が人間や動物だとも聞いてる、後は魔獣の王たちは、人々を戻す為に魔獣の祖と戦ったことも」
「そうか全てを知っているのじゃな…」
「冥王樣…、それにしてもセイ」
「なんです?」
「あなた先程から言葉遣いが少し変ですよ?」
「あぁ、これは肉体と精神年齢があってないからだね、大人のような丁寧な喋り方が子供の感覚で荒っぽい感じて揺れてるからですね」
「それは治るのですか?」
「多分時間がたてば、子供の感覚か大人の感覚のどちらかに変わると思う」
「そうならよかったわ」
「では俺から頼みたいことがあって」
「なんです?」
「シスターの保護をお願いしたい」
「何でじゃ?魔法師なら必要ないじゃろ」
「魔法師だから必要なのです」
「魔法師だから…つまり、マーサさんの魔法が保護を必要とする魔法ってことね」
「そうです」
「保護を必要とする魔法など、限られとるじゃろ」
「シスターの魔法は治す、物だろうが人だろうが全てを直せてしまう」
「ありえぬ!そんな魔法は存在せぬ!」
「ですが、事実シスターはその魔法を使えます」
「冥王樣?それ程ありえないのですか?」
「治す魔法は、昔から権力者が求めていた魔法じゃ、だが1度も見つかったことのない魔法じゃ」
「マーサさんは使えると…」
「やばいの、誰にも知られぬようにしなくては、セイ保護と言うが具体的にはどうして欲しいのじゃ」
「俺が思うに、シスターはこの世で唯一魔獣を、人に戻せる可能性がある人です、ですので魔獣の王達にシスターの魔法を教え、陰ながら護衛をつけて欲しいのです」
「そうじゃの、マーサは、絶対に護らなくてはいかん、分かった城に帰り次第、全ての王に伝えマーサを護衛させる」
「ありがとうございます」
「しかし、探し求めた魔法を持つ者がいたとは」
「よかったですね冥王樣」
「あぁこれで魔獣達に、希望が出来た」
「この出合いに感謝せねばな」
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