第18話 セイの属性
森の木を斬り倒してから半年が立ち、セイはもうすぐ6歳になろうとしていた
初めて魔法を使ってから、セイは毎日朝から夕方までウルに言われた通り水を出しながら魔力の加減を覚えていた、時には失敗をし庭中水浸しにマーサに怒られながらようやく加減を覚えた
そしてその成果をウルに見せるため、ボロボロになったウルの庭に来ていた
「なんか前よりボロボロだね」
「そりゃ嬢ちゃんのせいだな」
「ほぼ毎日昼から夕方まで、ここで魔法を使いまくったからな」
「それはこうなるのも、理解できる」
「そうだろ、で今日は坊主だけか?」
「うん、ようやく魔力コントロールが出来るようになったからね!」
「ほぅなら加減は大丈夫なんだな」
「うん、シスターに怒られながら、どれだけの魔力でやればいいか、わかったから!」
「そうか…なら前斬った岩の代わりに俺の魔法で的を作ろう、少し離れてろ」
セイは言われた通り、少し離れて初めて見るウル魔法に心を踊らせていた
「よし!この辺でいいか」
ウルはセイが斬った岩の横に立ち魔法を発動した
【土壁】
コンコン「よし!こんなもんだろ」
ウルが作った【土壁】は、前にセイが【風斬】で斬った岩より、頑丈にできていた
「これに向かって打ってみろ」
「はい(こないだより少ない魔力で)」
【風斬】ザン
セイが発動した【風斬】は【土壁】に深く傷を付け止まった
「…おい、強くねぇか?」
「そんなことないですよ」
「いや…俺の【土壁】はかなり硬い、それをここまで傷付けたってことはかなり強い」
「でも、前の岩を斬るぐらいの威力ですよ」
「何故そう言い切れる?」
「練習で石や薪を斬った感覚から、今の魔法は岩を斬るぐらいの威力でした」
「そうか、なら今のより弱く打てるんだな?」
「はい」
「よし、じゃあもう一度【土壁】を作るから、今のより弱く打て」
ウルはおもむろに【土壁】を解除し、また新しく【土壁】を発動した
「これに軽く傷をつけるぐらいの威力で練習しとけ」
「はい!」
それからセイは【土壁】に向かい色々な魔法を練習した
【土斬】【水斬】【火斬】【氷斬】【光斬】【闇斬】
色々な属性を試し結果を診ながら、それぞれの属性の特徴を掴んでいった
「…おい!坊主お前どんだけ属性使えるんだよ!」
「えっ…斬る事ができる属性なら全てです」
「はぁ?」
「だってサラは叩く事のできる水、氷、土が使えるでしょ」
「あぁそうだ」
「俺が思うにサラの叩くは物理的に触れる属性が得意だと思うんです」
「…つまり火や風は叩くことができないから苦手だと?」
「そうなんですけど…多分少し違って」
「何が違うんだ?」
「風も強く発動すれば、俺の【風斬】みたいに斬ることはできなくても、叩くことができるはずなんです」
「だか嬢ちゃんは風が上手くできないぞ?」
「そう、だから少し違って、サラの叩くは自身が生身で叩ける属性だけなんです、だから風や火は叩くことができない」
「ぁ゙~なるほどな、で坊主は?」
「俺の斬るは少し違って、属性を形に変えて斬るが正解なんです」
「そうか、坊主は特殊系か」
「あれ?言ってませんでした?」
「あぁ!聞いてないぞ」
「まぁいいじゃないですか」
「よくねぇよ」
それからセイは日が暮れるまで魔法を使い続けた
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