第13話 ルーカス視点
皆んなとユリアについて語っていた頃、案の定ユリアは客室に入ってこなかった。
まぁ言葉を反対にする魔法を使ったし、皆んなが強く求めてる分、強くユリアを拒否する言葉になった。
ユリアはひどく落ち込んでいるだろう。
ユリアには申し訳ないが、それより君を誰にも見せたくないんだ。親友達だとしてもねと苦笑する。
話し合いが終わった後、落ち込んでいるだろうユリアのいるところへ行く。
◇◇◇
ユリアの部屋の前まで行って、ワクワクを抑えきれないままドアノックする。
トントン
「ユリア入ってもいい?」
少し沈黙の後
ユリアが飛び出てきて、俺に抱きついた。
そして
「もう、どこにも行かないで」
泣きそうな顔で俺に縋るように話す
あぁ、俺の手の元へ落ちた、やっと
「どこにも行かないよ」
優しそうな声色で答える
「ほんと?私のこと嫌いじゃないの?」
「なんで?そんなわけないだろ」
「でも、さっき、、、」
言い出そうとしたが、いいつぐんだ。いってしまったらみんなが悪口を言っていたことを認めてしまいそうで、怖くなった。
ルーカスはそれを察して言った
「ずっとユリアのことが好きだったんだ。だからこれから一緒にいて欲しいし、僕のそばから離れないで」
ユリアは泣きながら嬉しそうに
「私もルーカスのこと好きなの、いつもルーカスは私のことを助けてくれる。うん、絶対に離れない」
「これからこの部屋で僕のことを待ってて欲しい、誰にも君を触れさせたくないんだ。ごめん嫉妬深くて」
「ううん、私この国には捨てられているしもう外には出られないよ。ルーカスが嫉妬してくれてるなんて嬉しい。毎日ここで待ってるの幸せだよ」
「ありがとう。あと、もしものために保護魔法だけかけるね」
といって、保護魔法以外に、中から窓とドアを開けれないようにロックし、ユリアがドアノブに触れた瞬間に自分に知らせる魔法を次々とかけた。
素直に保護魔法がかかっていると思っているユリアは
「ルーカスの魔法きれい、、」
と感動していた。
「ありがとう、もし何かあったらいつでも僕に伝えて、この部屋から出られない分色々してあげたいんだ」
「いつも本当ありがとう。でもね、私ルーカス以外何もいらない」
「そっか、僕もだよ。ずっと一緒にいようね」
はぁ、、こんなに幸せでいいのか
監禁してるけどお互いに利害一致してるしね。
これからはもう俺しか頼れないようにして、俺とユリアの二人だけの世界を作る。他の奴なんか完全にユリアの記憶から消えればいいのに
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