そうじゃない

@ku-ro-usagi

そうじゃない

小学生の頃、出先で見掛けた占い師に親が、

「この子を占ってもらえますか」

って頼んで占ってもらったんだ。

そしたら、

「なんだか三角関係になりやすい星にいるねぇ」

って言われて、当時から少女漫画とか大好きだった私は、

「私を巡って、男同士で争ったり?」

とドキドキしてたんだ。

中学では、私の親友を一番の親友だと言い張る別の友人(女の子)が嫉妬して、友人関係で妙にギスギスした。


高校では、部活でブラバンやってたんだけど、

そこそこ吹けた私

二番手の○○

その○○を贔屓したい担当教師

の構図で、私たちより周りの部員、外野があれやこれやと騒ぎ立てて散々だった。


大学では、その時付き合ってた彼が実は既婚者なことを隠してて、私は本当にそれを知らずに付き合ってた。

奥さんが私に突撃してきてまさに寝耳に水。

私と彼と奥さんであっぱれなほどの修羅場になった。


そして社会人になり、いいなと思っていた先輩が、私の後輩を好きでさ。

後輩はまさかの私を好きっていうね。

光栄ではあったよ。

とてもね。

でもって、確かにもう見事な三角関係なんだけれども。


違うんだよ!

求めてるのと違うんだよ!

二人のイケメンが!!

私を取り合う三角関係!!

これを求めてるんだよぅ……(泣)。


でも現実はそううまく行かない。


そう思ってたんだけどね。

数年後、三角関係などなく、ごく普通に結婚して有り難いことに子供も授かった。

男の子の双子が生まれたんだ。

そしたら、

「ママ、大好きー!」

「僕だってママが好き!」

2人とも超絶ママっ子だった。

まさかのね、毎日2人の男に取り合われてるよ。

いやね。

嬉しいんだけどね。

最愛の息子達ではあるんだけどね。

期間限定だしね。


やっぱり、

「そうじゃない」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

そうじゃない @ku-ro-usagi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ