淫らに、咲き乱れる

あるまん

邂逅

 彼女は私のパーティの、だった。


 モンスターの体内から採れる魔石が生活の基盤となるこの世界では其れを狩る冒険者は宝である。数名の冒険者で組むパーティは全滅へと繋がる揉め事……例え其れが男女間のものでも……を避ける為、極力内部恋愛を避ける事を求められる。また生死を賭した戦闘にて高ぶった興奮を抑える必要もある。

 性奴隷は其の為に生まれた必然ともいえる職業であり、無論合法である。娼婦との違いは奴隷紋による束縛が有るか無いかの違いだが、による使い潰しや囮として放置する事を防ぐ為冒険者側にも管理を求められる。


 そして私も、があると認識したうえでこのパーティに加入した。


 彼女達がいる御蔭で、女で見習い魔導士である私が屈強な男たちが多いパーティに加入しても安心出来るのは解っていたつもりだ。

 だが彼女達は奴隷……どのような経緯かは知らないが少なくとも其の地位に身を落とす程の「犯罪行為」をしているのだろう。内心、軽蔑をしていた。


 パーティリーダーが私をとある部屋に呼び出す。中には他のメンバーと「彼女」がいた。紺色の厚手のローブを着ていて顔は見えない。

 軽く挨拶を済ませると、リーダーが説明を始める……曰く、我々の冒険は数日から下手したら数週間にもなる場合がある。飲食の用意や衛生管理も大事だが……契約呪文の効果もあるし私に手を出す事はないが、迷宮内、どうしても狭い範囲で「性処理」をする場合もある。

 処女であろう……実際処女である私がその行為を目撃する事で動揺し、使い物にならなくなったり、最悪裏切り行為を起こす様では困る……という事らしい。


 そして今から、私の前で、彼等パーティメンバーと彼女の性行為をさせる、という事だ。


 若干の嫌悪感を持ったが、冒険者にとっての性処理というものの大切さは教えられていた。少しの考慮ののち、解りました、と了承をする。


 ……彼女は着ていたローブをはらりと脱ぐ。先程まで見えなかった、白金プラチナ色の長髪が翻る。


 思わず、息を吞む。私の生まれ育った村でも、魔力の高さを見出され通う事になった魔法学校でも、冒険者になる為出てきたこの街でも、これほど美しい人は見た事がない。

 切れ長で深い翠色の瞳、高い鼻と小さい口、そして尖った耳……そうか、彼女は精霊族エルフだったのか。

 身長は私よりずっと高い。そして肌着も何も付けていない、彼女の頭よりも大きいのに整った美しい双丘……たわわに実る其れは彼女の動きに合わせぷるん、と揺れた。

 胸の質量を支えるには若干心許ない気すらする、きゅっと括れた腰と引き締まった臀部、其処からすっと伸びる太腿と脹脛は部屋の蠟燭の明かりと熱に照らされ軽く汗ばみ……そして股間は彼女の髪の毛と同じ色の毛で隠され、其処から何かしらてらてらと輝く液体が垂れ、部屋の床にぽたり、と落ちる。

 

 彼女は上気した顔でこちらをちらりと見る。凝視していたのがばれ、コホンと咳払いをする私に軽く微笑んだ。

 リーダーとメンバーの計四人の男も、いつの間にか全裸になっていた。そそり立った陰茎を見るのも初めてだが……既に私は、彼女以外視界に入らなくなっていた。


 そして長い……忘れられない長い夜が始まった。

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