なんか俺、古代魔法を遊びで使っていたら人気配信者を助けてしまった件~そしたら動画がバズりすぎて大変なんですけど!?~
@Soraran226
第1話 ぼっち野郎
「今日のダンジョン配信はどんな内容かな~」
俺の名前は星野翔。
午後の授業が終わり、俺は早く家に帰りたいと、そう思っていたのだが。
「おい翔、お前またクラスでぼっちになってんのか、可哀想な~」
クラスで唯一、ぼっちの俺をいじめてくるこいつは佐々木涼介。
いつも人を見下す態度をとって、クラスのリーダー気取りの奴だ。
それにこいつはダンジョンのB級の探索者で、そこそこの地位を持っている。
だから俺はこいつにいじめられても、周りは見て見ぬ振りをする。
「俺はお前と違って見る専なんだよ」
「はははは! 見る専とか、お前まじできもいよ」
そう言って涼介は俺の肩を強く押した。
俺はその勢いで机を巻き込んで倒れてしまう。
「くそっっっ」
「じゃあな~、ぼっち野郎」
俺はこんな学校の日々が一生続くことが嫌になっていた。
そんなことを考えながら俺は家に向かって歩く。
「俺もダンジョンの探索者に、なってみようかな」
突如として世界に出現した、ダンジョンと呼ばれる謎の建築物。
それはダンジョンと呼ばれるもので、中は魔物の巣窟で危険極まりないが、中にはお宝と呼ばれる貴重なアイテムや武器が眠っているらしい。
最初はダンジョンが各地に出現した事に皆は危機感を強めた。
だけど時間が経つにつれて、世界はダンジョンに対して少しずつではあるが、理解を示し始めてきていた。
そして探索者たちも段々とダンジョンから獲得できるアイテムやお宝に魅了されていき、今では探索者という職業が人気職になっている。
俺はその探索者になってみたいとずっと思っていた。でも俺にはそんな勇気もなければ、親に反対されるのも目に見えていたから諦めていたのだ。
でも今は違う、俺はもう高校生だ。
「行ってみるか、探索者連合」
探索者連合とは、世界の各地に支部を置く探索者の管理を行っている団体である。
俺はそんな探索者連合の支部がある場所に向かって歩き出した。
「俺のスキルってどんなのかな~、あいつらを見返せるくらいのスキルがあったらいいんだけど」
そんなことを思いながら、俺は探索者連合に向かうのだった。
◇
そして俺は探索者連合の支部があるという場所に辿り着いた。
俺はその建物の大きさに驚きながらも中に入り、受付で探索者登録をするために来たと伝えると、すぐに受付嬢が案内してくれた。
「それではこちらでお待ちください」
俺は案内された椅子に座りながら、渡された書類に名前などを書いていく。
これで俺も探索者だ、そう考えるとなんだかドキドキしてくる。
俺は何度も記入漏れがないか確認しながら書類に書き込んでいった。
すると受付嬢が俺に向かって話しかけてくる。
「星野翔様、スキル調査をしますので、505室にお入りください」
「分かりました」
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