地獄の果てまで根比べ

 頭の良い人たちが 顔を突き合わせ 知恵をしぼって


 私の苦しみに 名前を付けてくれたところで


 この息苦しさは 少しもやわらぐことはない


 ただ明日から 新しいべっしょうが増えるだけで


 私の居場所はぜんとして この世のどこにもないのだから




 家でも 学校でも 職場でも


 向けられるまなしから 声が聞こえてくるようだ


 お前さえいなければ上手くいくのに と


 私には 人並みに生きることはおろか


 人並みを演じることさえ ままならないというのに


 あなたがたの期待には 決して応えられないというのに




 私がいなくなれば あなたがたは満足なのか


 いなくなる方法にすら 文句を並べるつもりのくせに


 これでは私も どこへも行けはしない


 心も体も がんがらめだ




 ならば望みどおり 居座ってやろう


 あなたがたの気が済むまで


 あなたがたが根負けするまで


 ふてぶてしく この世に居座ってやるのだ

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