珍獣の檻
どこまで行っても 人間未満の私には
生きていくのがつらすぎる
ましてや 普通に生きるのはもっとつらい
普通の人の真似をして
普通の人のふりをしてみるのだけれど
普通の人に似た別の生き物にしかなれない
ふとした仕草 ふとした口ぶりで
普通の人ではないことが ばれてしまう
察したような哀れみの視線がつらい
見下すような眼差しが 態度がつらかった
普通ではない 剥き出しの心を守るためには
鈍感になるしかなかった
傷付かないふりをするしかなかった
その方が 普通の人のふりをするよりは ずっと楽だから
どこまで行っても 人間未満の私には
奇異の目で見られる 珍獣がお似合いだ
どこまで行っても 人間未満の私には
人間もどきの生き方がお似合いだ
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