第17話 大蛇を倒そう

さて。喧嘩を売ったはいいが明らかに強い。

ここの蛙を捕食してるんだと思うので、蛙どもよりもかなり強いことは確実。

蛇の行動としては噛みつきや体を使った拘束、あとは丸のみ。顔は三角なので恐らく毒も持っている。ただここのボスは一軒家サイズの蛙なのでこいつはボスじゃない。

ただ蛙が主なエリアでわざわざ蛇を出すということは、


「下手したらボスより強いか。」

「ちょこまかと!うざったいんだよ!」

「薙ぎ払いしていいのドラゴンだけだよ?てかその頭でよくしゃべれんね。」


口だけはよく回るが内心ばっくばくだ。

普通に一撃で死ぬし何よりでかいから怖い。

攻撃速度自体はそこそこ。だが地面が悪すぎる。

やはりパリィと受け流しで攻撃を防ぐことになる。

そしてこの蛇、薙ぎ払いの後に普通に噛みつきとかを挟んでくる。

噛みつきはパリィで何とかなるが、薙ぎ払いとしてくるだろう丸のみに対する攻撃手段がないのでよけるしかない。

まあこの手のゲームだと手負いになったら拘束してきて一定時間で丸のみだと思うので、そこまではとりあえずちまちま削って拘束してきそうだったら火力高めのスキルで一気に削っちゃおう。

噛みつきに対してパリィ、薙ぎ払いは最小限の空間圧縮でよける。

ただこいつに攻撃を当てられそうなタイミングがない。

転倒はしないと思うのでスタンを狙うしかない。

衝撃波を鼻にドカンと当てれば脳が揺れるのでスタンはするはず。

再現度が高すぎるが故の弱点。

薙ぎ払いの後、最速で蛇の腹に近寄れば、やはり頭を持ってきて噛みつきが来た。


「衝牙、兜割り!」


皮膚とは思えないほど高い音を出し、蛇は目を回す。

STRのごり押しで何とかなる。


「斬首!…あれ?」


発動しない。つまりは首を切れない状態にあるということ。


「後ろだ!クソガキ!」


とっさに杖を出して空間圧縮を使おうとする。


「あ、MPもうないや。」


しっかりと食べられた。


☆☆☆


リスポーン地点はエーデラントの宿屋。

出来れば門から帰ってきたかったが、これで蛇の能力は割れた。

あの蛇の能力は幻術。丸のみもスタン後初めて使ったのでそっちもそうだが、幻術によるおとり作戦みたいなことをしてくるのが猛烈にうざったい。

というかMPが間に合っていなかった。空間圧縮も一回で10~15は持ってかれるし衝牙もスタンさせたときは15消費した。今の最大値は130。そりゃ間に合わない。

スタンさせたのかも怪しくなってくるが、スタンした際の黄色いエフェクトはしっかり出ていたため、スタン後に幻をだして身代わりにしたとんでもモンスターだ。

あれだけ強いのなら素材もかなりいいものになるはず。

鎧はいいから上着みたいなアクセサリーにできないかな。

捕らぬ狸の皮算用とはまさにこのことだ。危ない。

とりあえず今の目標はあの蛇を倒すこと。ボスより先に蛇を殺す。

そのためにまずはレベル上げしてMPを伸ばそう。あとは新しい魔法も覚えたい。


「なくなったアイテムは、ゴーレムの核15個……まじで?」


あんのクソ蛇次は固結びしてやる。

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