導入+展開

・あらすじ


「草木は芽吹き、動物たちの多くが生き生きと活動を始める季節。

 そう、世間は春と言う季節を迎えた。

 しかし今年の春は何処かおかしい・・・。

 始めは例年通り鼻や目が痒くなる程度であったが、

 最近では強い頭痛、果ては突然の失神、

 因果関係は調査中であるが死亡事故まで発生している。


 そう、世界は今『花粉』と言う

 見えたり見えなかったりする脅威に晒されている。

 

 そしてその悪魔は人族に限らず、蛮族にさえ

 平等に絶望を与え続けている。


 人族と蛮族は争い続けている、そのはずだった。

 

 しかし今は違う


 花粉と言う悪魔を根絶する

 共通の敵を得た人族と蛮族は一時的な同盟を組むことを決意した。


 ここに、『人族と蛮族 対 花粉』と言う新たな物語が始まる」




貴方達冒険者は現在首都キングスフォールの、とある建物の中に居る

『キングスレイ花粉対策本部』

多くの冒険者が行き交う、職員が慌ただしく右往左往している

その殆どの人々がマスクとゴーグルを着用しているが、

度々咳き込むところが見受けられることから、

大した効果が見込めないことが分かります。


この風景を見るだけでも『花粉とは無縁そうなフロウライトさえも』

視覚的なダメージで気分が悪くなります


「あぁ・・・どうも、対花粉作戦に参加される冒険者様ですね。

 こちらに所属とお名前を記入してください、

 すぐに担当に説明会場に案内させます」


苦しそうな声で、職員がプレイヤー達に登録を促します。

代表者一人でもいいですし、全員が記入しても大丈夫です。

記入した書類を受け取ると、別の職員がやってきて別室に案内します


別室の窓は全て閉じられていますが、差し込む陽の光で中は明るいです。

そしてその別室には一人の管理職らしき職員が居ます。

(机に座ってても良いし、立っていても良いです)


「やあ、よくぞこの過酷な作戦に名乗りをあげてくれた。

 私の名前は『ロエキンフカ』と言う。対策本部を取り仕切っている。

 この作戦は決して容易ではないが、我々対策本部が

 出来る限りサポートすることを約束する、よろしく頼む」


※ロエキンフカの種族、年齢、性別は問いません

 GMからロールプレイで、プレイヤーの紹介と

 花粉に対する強い恨みの念などを聞くなどして

 花粉を憎む心を育てましょう


「さて、本来であれば君達にも調査の依頼をしたいのだが、

 もうすぐ先遣隊が戻り、報告が受けれるだろう、

 君達の行動方針はその時に決めるとして・・・、

 君達そんな装備で大丈夫か?

 花粉と戦う為に適した装備を調達するべきだろう」


ロエキンフカは建物の見取り図をプレイヤーに渡してきます


「この部屋を出て少し歩けば、花粉対策本部の技術班が

 参加者に向けて専用の装備を作っている。

 なんでも、とまでは言わないが

 君達に合うものはきっと見つかるだろう」



※ここでGMからルール説明

 プレイヤー1人につき『6000ガメル』支給されます

 (これは余った分は回収されます)

 この6000ガメルの範囲で、基本ルールブック1~3に記載されている

 防具を購入してください


 ただしこの防具の防護点は『対花粉』の為の防護点であり

 実際の戦闘には防護点が適用されません

 元の防具と区別する為、名前の先頭に【花】などを付けてください

 セッション終了後、この対花粉防具は回収されます


※装備ルール

 対花粉防具はランクは全て【B】とし、

 『金属鎧』×『非金属鎧』

 『非金属鎧』×『非金属鎧』

 の組み合わせで最大2つ【重ね着】ができます


 それらの合計した防護点は【花粉防護点】となり、

 あとでこの防護点が必要になります


GMは技術班員のロールプレイを通して

お薦めの組み合わせをしたり、

プレイヤーの買い物を楽しませると良いでしょう



一通り買い物と装備を終わらせて、プレイヤーは

ロエキンフカの居る別室に戻ります

そこには調査隊の報告を待つ、他の冒険者が集まり始めています


「さて、もうそろそろ調査隊が戻ってくるはずだが・・・」


ロエキンフカの言葉が終わるか否かという時、

部屋の扉が勢いよく開き、

青白い顔をした調査隊員がふらふらと今にも倒れそうな様子です


※隊員は人族でも蛮族でも構いません

 他の隊員は花粉の餌食になってしまい、

 生きて帰って来たのは彼一人だけです


隊員はやがて倒れますが、気を失う直前に大声で叫びます


「敵は『フレジア森林国』にあり!!」


隊員の言葉にロエキンフカは「やはりか・・・」と言い、頭を抱えます


ロエキンフカは次のことをプレイヤー達に説明します


・対策本部を立ち上げる時に唯一難色を示したのがフレジア森林国だった

・フレジア森林国はやや閉塞的な国であり(基本ルールブック2の321ページ)

 あまり大事にすることで完全に鎖国されるのを恐れていた

・あと普通に草木の多い国だから一番疑わしいのはフレジア森林国だった


隊員の報告に湧き立つ花粉被害者に対し、

ロエキンフカはこう提言します


「この事が確かであるならば、我々のやるべきことは一つしかない。

 だがしかし、無闇に木々を傷つけることは

 フレジア森林国にとって、そしてキングスレイ鉄鋼共和国にとっても

 良い結果を生まないのは明らかだ。

 ゆえに少数精鋭を用いて極秘裏に潜入し、

 最も影響を及ぼす『花粉の王』を討伐作戦を執り行う」



こうしてプレイヤー達は『花粉の王』なる存在を捜索、そして討伐する為に

少数精鋭部隊としてフレジア森林国に送り込まれます














 


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