死は救い?生は醜い?
@mike-yuu
ただ続く、日々
その日も雨が降っていた…
願っていたのは、幸せになりたい
幸せでありたい、幸せにしたい
いつか、彼が言った。
「どうか、生きて、僕はもう生きられないけど、生きて欲しい」
その言葉は呪いとなり、悲しみを増やしていく。
人を傷つける事しか出来ずに居た自分
心から願ったのは生きて生きて、早く死にたい
いつか、私が言う
「どうだ!生き抜いたよ!みたか!」
でも
本当に言いたいのは
「幸せだったよ、あなたといられなかった世界で、私はちゃんと笑って生きて行けたよ」
それでも、いつか笑えると、そう思っていたのに
幸せそうに笑う彼女が言う
「君に出会えてよかった、今、私は幸せだよ」
私は、笑って誤魔化す。
上手く笑えてなかったのもしっている
妬んでいた、幸せそうに笑う彼女を
私には、手に入れれない未来を
彼女は、ちゃんと手にできていたから
「おめでとう、貴女が苦しかった時にそばにいる人が居てよかった」
その言葉が言いたかった。
彼女が苦しんでいた時に近くに居た自分だからこそ、幸せを感じている彼女の幸福を祝いたかった。
なのに、言えなかった。
それが私にとって、新たな苦しみの呪いとなった
ああ、この世界に私は絶望をしている。
いや、自分自身に絶望している
私は幸せになれないんだと、そう思ってしまったことに
そう感じてしまった…
雨が降っている。
どうしようもない世界で傷つける事しか、向き合う事のできない自分に嫌気がさす。
さぁ、笑おう
このどうしようもない世界で、自分自身がこれ以上誰かに気持ちを悟られない様に
この世界に居場所がない私だから、
まだ笑える
さぁ、死ぬまでの旅路で、まだ生きているから
笑おう
いつか、笑って
「幸せだった」
そう言うためだけに
死は救い?生は醜い? @mike-yuu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます