全ステイタス1の俺が、この世界を無双する
魔闇
プロローグ 異世界転生
いつからだろうか。強者と弱者を分け隔てた世界が生まれたのは。それは、平安時代なのだろうか江戸時代なのだろうか、それとも、人類が誕生したときなのか、そんな空気が生まれたからなのだろうか。結局、それは不思議なものだ。
現在、俺・
「この物語面白すぎるだろう!」独り言を呟く。
あと、数分か……。明日もまた来よう。
「キーコーンカーンコーン」チャイムが部屋を鳴らした。
もう、終わった。昼休みという天国の時間が。
彼女は自教室に戻っていった。だが、疑問が浮かんだ。扉の向こうには、彼女の姿がなかったからだ。
俺は小説を持って、扉の先の世界に飛び込んだときだ。時間の流れが変わったと思えたのは。
彼女は先に待っていたようだ。別の世界に。
俺はどんな顔をしているのだろうか。ふと思えた。
「えっ!?」
「ここどこ?」
俺たちは顔を見合わせた。
洋風な建物の中にいる。冠を付けた王様らしき同年代の男性と配下らしき男女が数人。その場に立っている。
突如、俺たちに彼らが頭を下げてきた。
「お待ちしておりました。勇者様方」
「いま、なんて言った?」
「『勇者様方』とお呼びしました」
なんで勇者と呼ばれるようになったのかは不明だ。
「ゆうしゃさまがた?」
隣の彼女は王様らしき少年に疑問を抱いているようだ。
「?なぜ疑問を抱いているのだ?」
きょっとんとした顔を彼から見るとは思わなかった。
「そりゃー勇者様方なんて呼ばれるようなことをしていないからですよ!」
同学年ぐらいの人に敬語を使うことがあるのだろうか……。いや、ないな!
「なんだ、その言い方は!!陛下に失礼ではないか」
「陛下?あぁーなるほどー。陛下って王様のことだったので・す・ね!!アハハハハ」
「なんだ!!その言い方は!!陛下に笑うなんて身の程をしれ!!」
横にいた配下は俺のことが気に食わない顔で向いてきた。
「いやー実は……ぷっ、ぷっ、ぷはははは……」
なぜか、笑いが止まらない。
「コホン」
王様の咳払いで空気は変わった。
全ステイタス1の俺が、この世界を無双する 魔闇 @Gobusura
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