余命まであと。
@ り う .
第1話 美しい彼女
僕がその子を見たのは偶然だった。
三歳下の妹、雪乃が中学校でアレルギーを発症し、皮膚科に行ったと連絡を受けたにもかかわらず、母は仕事で急用が入った。だから僕が雪乃を迎えに来たんだ。
美しかった。
第一印象はそれしかない。
スッと通った鼻筋。ほんのり桜色の頬。白い肌。目は大きく、黒髪ロング。
高校生の僕には少々刺激が強すぎるような、露出の高い洋服を着ていた。
まあ、夏であり少々しょうがない気もするが、僕の学校は制服でこんな美少女は存在しないのだから仕方ない。
ぶっちゃけ結構タイプの子だった。
だからそんな子が、入院病棟のほうのエレベーターから出てきたのは驚いた。
見た感じは僕と同じ年齢くらい。親族や知り合いが入院していてそのお見舞いに来た、とかそんなところだろう。
そう思い、僕は雪乃と家路についた。
数日後、彼女と言葉を交わすことになるとは知らずに。
余命まであと。 @ り う . @miumina0505
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。余命まであと。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます